こんにちは、獣医師のあさぬまです。
先日、VOAという整形外科グループのセミナーに参加してきました。
毎回異なるテーマでのセミナーですが、今回のテーマは「膝蓋骨脱臼」でした。
膝蓋骨脱臼は犬の整形外科疾患で非常によく遭遇する疾患です。
主に成長期で症状が出るため、2歳未満で症状が認められることが多いです。
一般的な症状は、
・遊んでいると急にケンケンする
・症状は一過性で、しばらくすると足をつくことができる
などです。
膝蓋骨脱臼は一般的にグレード1~4に分類されますが、
実はグレードは、あくまで外れやすさであり、手術適応の判断ではありません。
手術が必要かどうかは、症状の有無が大切です。
グレード1でも症状がある場合は、手術した方が良いですが、
グレード3でも症状がない場合は、手術は必須ではないかもしれません。
膝蓋骨脱臼は、骨の構造の異常により生じる病気なので、
サポーターや、リハビリ、体重制限だけで症状や病気を完治させることはできません。
症状がある場合は、手術が必要です!
しかし、同じ膝蓋骨脱臼だとしても、手術が難しい症例や、実は他の病気が合併している症例では
必ずしも手術が行えるわけではありません。
今回のセミナーで、手術のポイントや、手術が難しいと判断するポイントなどを多く学びました。
より適切に説明ができるように頑張りたいと思います!