レプトスピラ感染症
2025年09月10日
こんにちは。獣医師の山崎です。
9月になりこれから台風や秋雨前線で雨の降る機会も増える季節になります。
そこで注意が必要なのがレプトスピラ感染症です。聞いたことがある人も多いとは思いますが、あまり意識してない方もいらっしゃると思いますのでおさらいができればと思います。
レプトスピラとは螺旋菌という細菌の一種で、犬、猫、アライグマやネズミなどの野生動物が保菌しており、淡水や湿った土壌中でも数か月存在すると言われています。
症状は発熱、元気消失など風邪に似た症状が見られ、重症化すると黄疸・腎障害、出血傾向などが見られます。また潜伏期間は3〜14日あり、軽度の感染の場合は無症状で保菌動物となることもあります。また人にもうつる病気なので保菌動物には注意が必要です、
感染経路は保菌動物との接触、汚染された水・土壌に直接もしくは間接的に接触することや粘膜やケガをした皮膚からの感染が考えられます。
感染を予防するために犬に対しては予防注射があります。しかし、血清型によりワクチンがないものもあり、完全ではありません。そこで、レプトスピラに汚染されていそうな不潔な土壌、川、水たまりに入らないことが大切です。また散歩後にはしっかり足を拭いて清潔にしてあげることで確率をできるだけ減らしていきましょう。