セミナー参加報告

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口腔外科セミナー

2026年03月21日

こんにちは。獣医師の伊藤です。

今回は歯科のスペシャリスト江口先生にお越しいただき、顎の骨折整復についてご教授いただきました!

まず1番大切なことは、四肢の骨折とは異なり顎顔面の骨折における治療のゴール🟰骨折の治癒ではないということです!

踏み込みすぎると、場合によっては過剰癒合になってしまう可能性があります。

・口腔としての機能を維持、継続可能な状態

・将来に障害が起きないような保存、修復

の2点が大切になってきます。

骨折治療に関して、1番大切なことは、咬合の修復と維持です。解剖学的な制服よりも、その子にとってどの噛み合わせが、今後の生活に支障をきたさないかを考えることが大切です。

また、骨折部に存在する歯は必ずしも抜歯する必要はないとのことです。歯が残っていることで、パズルのようにハマってくれる支持組織となるからです。ただ、歯周病がかなり重度な場合は、抜歯適用になります。

治療法は

・テープorナイロンマズル

・ワイヤーリング

・レジンスプリント

・創外固定

・プレート

・ピン

・上下顎間固定

・部分的顎切除

が挙げられます。

今回はレジンスプリントまで教えていただきました。創外固定からは次回になります。

<テープorナイロンマズル>

適応

・骨片の変異が少ない上顎骨折

・片側の下顎骨折+変位少ない+周囲組織が保全

・下顎枝の骨折

・変位が少ない関節突起の骨折

・手術までの間の固定

テープは、伸縮性のものや紙素材は望ましくないです。留置の時に使用するエラテックスなどが望ましいそうです。

※軟部組織が腫れてくるため、短頭種や呼吸器系のトラブルを持っている子は呼吸が苦しくなる可能性があります。

<ワイヤーリング>

歯槽骨頂より3mm以上離し、歯根や神経、血管を障害しないことが大切です。

吸収糸をワイヤー代わりに使用したり、サークラージ法で行います。

また、歯間にワイヤーをかけ、人間で言う矯正のような形にしていく方法もあります。この際は、遊離歯肉ではなく、付着歯肉にワイヤーをかけることが大切です。

<レジンスプリント>

歯周病性の病的骨折の際に、ワイヤー+レジンスプリントとして有効です。

第一後臼歯の近芯根と同じ高さが理想的です。

この際は、使用できる歯と抜歯が必要な歯の選択が大切になります。

1ヶ月後、2ヶ月後、3ヶ月後、半年後と全身麻酔下で口腔観察と歯科レントゲンによる評価を行います。

続きは次回口腔外科セミナーで教えていただきます!🙇‍♀️

外科セミナー 尿管結石について

2026年03月18日

こんにちは。獣医師の山﨑です。今回は外科セミナーで猫の尿管結石について学びました。

 

尿路のトラブルは猫にとってすごく身近な問題です。その中でも尿管結石は近年増えていて、早期発見・対応がとても大切です。

 

尿管結石の症状はとても多様です。急に食欲が落ちたり、元気がなくなったり、体重が減ることもあります。時には血尿や頻尿、嘔吐といった症状も見られます。ただ、尿管閉塞をおこしても無症状の場合や何か元気がなくても無治療で元気になってしまい病気が進行することもあるので注意が必要です。

 

そのため気になる症状があったら、病院で画像診断を受けることが重要です。

 

X線、超音波、そしてCTを使うことで、結石の場所や大きさ、尿管の状態を詳しく確認できます。原因がはっきりしない場合は上記の検査のうちの一つでも行い、尿管に結石がないことを確認しましょう。

 

治療法は結石の状態によります。

 

不完全閉塞や体の代謝の状態が軽度の場合は輸液などの内科治療を行います。ただ状態が改善しない場合、完全閉塞を起こしている場合は外科手術が必要です。

 

SUB(皮下尿管バイパス)や尿管切開、尿管膀胱新吻合という方法が現在有効とされています。

 

予防としては日頃から水分をしっかりとってあげたり、バランスの良い食事を心がけることが大切です。猫は水を飲む量が少ないので、水飲み場を増やしたり工夫してあげましょう。

 

大切な愛猫のために、早めの気づきと適切なケアを心がけることが必要です。

 

循環器セミナー

2026年03月10日

こんにちは、獣医師のあさぬまです。

三月に入って寒い日が続きますね⛄

寒暖差が激しいので、体調にはお気を付けください。

 

先日、院内で行われた循環器セミナーに参加してきました。

今回のテーマは『猫の心臓エコー』です!

心臓病の診断、治療には多くの検査方法がありますが、

最も非侵襲的(体に害がなく、負担が少ない)なのは、エコー検査だといわれています。

また、最も細かな評価ができるのも、エコー検査だといわれています。

身体に害がなく、しかも悪くなる前の微妙な変化を検出することができるエコー検査は、

心臓病の診断、治療において、必須と呼べる検査方法です。

実際、普段の心臓検診でも、私はほぼエコー検査しか行っておらず、

レントゲン検査や、心臓バイオマーカー検査(血液で心臓の状態を知るための検査)は、

特別な状況か、初めての検査のときにしか行っておりません。

しかし、なぜそんな心エコー検査が、もっと日常的に行われないのでしょうか?

 

それは……

 

難しいからです!!

 

猫の心臓は非常に小さく、しかも心拍数が150~250回/分と、人の3~4倍もあります!

しかも猫はじっとしていることがあまり得意ではないので、

長時間検査をされることをとても嫌います💦

そのため猫の心エコー検査は難しいといわれたり、誤った判断をされてしまうことが多いです。

そこで、今回のセミナーでは猫の心臓を上手にエコーで見るためのコツをレクチャーしていただきました✨

専門的な話もあるので、わかりやすい部分だけ抜粋させていただきます!

①猫に声をかけない

犬は声をかけてあげるとリラックスする子が多いです。

一方、猫は声をかけられると緊張することが多く、いい方法とは呼べません。

猫の場合は、あまり声をかけすぎず、短時間で、淡々と終わらせてあげる方が望ましいです。

ただし、当院では飼い主様に同伴いただきエコー検査をすることも多く、

経験的にも、飼い主様が声をかけていただいたり、顔を撫でていただくことは、猫にとってリラックス効果がある印象です。

興奮しているときは声掛けを少し控えてあげてもいいと思いますが、それ以外の時は普段家で行っているような声掛けをして、

励ましてあげてください✨

 

②高性能なエコーでみる

猫の心臓は小さく、心拍数も早いので、性能の良いエコーでないと、病変を見逃す可能性があります。

エコーの性能は、写真の画素のようなものだと思ってもらえればいいので、

わかりやすく言うと、『最新のiPhoneと、初期のガラケーの写真、どっちがきれい?』

というようなイメージです。

エコーは非常に高価な機会なので、性能の違いはある程度は仕方ないですが、

やはり私も普段様々な施設でエコーをみているので、性能の違いは顕著に診断精度に表れる。と思います。

当院のエコー機器は常に最先端というわけではないですが、それでも標準的な機械の中では、

非常に高性能なものを導入しています。

おかげさまで、普段のエコー検査では、短時間で適切な診断をつけることができていると思っています。

 

他にも猫の心臓病の診断のコツなども教えていただきましたが、

これらの内容は日々復習し、常に負担の少ない検査と適切な診断に近づけるように、

スタッフ一同努力したいと思います!

もし、猫の心臓病でお困りのことがあれば、遠慮なく、スタッフまでお尋ねください✨

ニャンダフルな生活が送れるようにお手伝いさせていただきます!😸

皮膚科セミナー

2026年03月07日

こんにちは看護スタッフの菅野です。

村山先生の皮膚科セミナーを受講しました。

今回のセミナーは感染性でした。

・膿皮症

・マラセチア症

・ニキビダニ症

・皮膚糸状菌症

の4つの感染性について学びました。

「膿皮症」

ブドウ球菌という菌で、元々犬が持っている常在菌です。ブドウ球菌が増えてしまうと発症してしまいます。

特徴は表皮小環と呼ばれる円形の脱毛です。

お腹側に見られることが多いです。

治療は、薬用シャンプー「クロルヘキシジン」を使います。当院ではノルバサンサージカルスクラブを処方しています。

1日おきに2週間こちらのスクラブで洗っていただきます。

ノルバサンサージカルスクラブで治らない場合は抗生物質の内服薬を使い治療をしていきます。

「マラセチア皮膚炎」

酵母用真菌という菌です。こちらも常在菌です。この菌は脂が大好きで脂が溜まりやすい場所で増えていきます。

口周り、脇、耳、陰部などのしわが深い場所を好みます。

フケと脂を伴う紅斑という丸く赤い皮膚炎ができます。

慢性化すると脱毛、色素沈着、苔癬化という皮膚が分厚くなる症状があります。

治療はシャンプーを使用します。マラセブシャンプーです。週に2回2週間洗っていただきます。そのほかに内服薬を飲んで治療しています。

「ニキビダニ症」

ニキビダニ症も常在菌で産まれてすぐ母犬から移行されます。ちなみに人には人のニキビダニがいます。

ニキビダニ症は常在菌ですが健康な犬では見つかりません。

脱毛斑、結節という皮膚にボコボコができたり、ムラのある紅斑が特徴です。

この様な症状があり、ニキビダニが検査で検出されると治療の対象となります。

治療は駆虫薬やサリチル酸シャンプーを使用します。

「皮膚糸状菌症」

この菌は犬が持っていない菌です。

人にもうつるので人獣共通感染症です。

真菌というカビの感染が原因です。

検査はウッド灯で光を当てて検査行います。

菌がいると毛が光って見えます。

抜毛検査で毛を抜いて顕微鏡で観察をします。

真菌培養検査はダーマキットという特殊な培地を使い毛を抜いて色の変化や菌の増殖で検査をします。

治療は内服薬を用います。治療は長い子だと半年ほどかかります。

他に外用療法でマラセブシャンプー、剃毛を行う事もあります。

今回学んだ感染性はどれも診察で見られる身近なものが多く特徴もわかりやすいものですので、自分でも気づいていけるようにしたいと思います。

野崎さんセミナー

2026年02月23日

こんにちは!看護師の前寺です!

先日野崎さんセミナーを受講しました。

今回は教育係として自立した人材育成の原理原則について学びました。

後輩指導の前に、自分自身の在り方を整えること。

人を育てる前に、自分を育てる。

人は教えられて育てつのでなく、信頼できる人のそばで育つ。

人は「上司の言葉」より「背中」を見て育つ。

理想は「育てた」ではなく「育ってる」

人は「正解」より「意味」を示されたときに動く

という事が印象に残りました。

教育係をやるのは2年目になるので、今回のセミナーで学んだことを意識して実行して行けたらと思います。

スタッフから安心して頼られる、信頼されるような存在に慣れるようこれからも頑張ります。

画像診断セミナー

2026年02月20日

こんにちは、獣医師のサクマです!

 

先日、画像診断セミナーをしていただきました。今回のテーマは猫の肺疾患です。

 

猫の肺疾患は犬と違ってパターンが読みづらいのが最大の特徴です。

X線で「白い」からといって、原因を分布で推測するのは難しく、総合判断が必要になります。犬と猫では、肺炎や肺水腫のパターン・分布が大きく異なります。

<肺水腫の分布>

犬: 肺門部~後葉が白くなりやすい

猫: パターンがバラバラ(限局・多発・犬に似た分布など何でもあり)

<肺炎の分布>

犬: 腹側の大葉性肺炎が典型

猫: 多病巣性・小葉性の分布が多く、分布から診断しにくい

猫で肺が白く見えるとき、最初に疑うべきは心臓の問題であり、肺血管の太さや心陰影の形・大きさをチェックし、心不全が背景にあるか評価します。

猫に多い咳の原因はこの3つ。ただしX線だけでは区別しにくいことが多いです。

喘息:エアトラッピング(肺が過膨張)、好酸球性

慢性気管支炎:中高齢に多く、好中球性

気管支肺炎:感染性。X線が急速に変化するのが特徴

確定にはBALFなどの検査が重要です

 

また、間質性疾患や腫瘍は判断が難しいため線維化や腺癌は、肺炎や肺水腫と見分けにくいことも多く、画像だけでの確定は困難です。

外科セミナー In タイ🇹🇭

2026年02月20日

こんにちは、獣医師のサクマです!

 

先日、タイで行われた 外科実習セミナー に参加してきました。

今回は 泌尿器外科・整形外科の2分野を、4日間かけてじっくり学ぶプログラムでした。

 

<泌尿器外科>

実習では、以下の手技について学びました。

・膀胱切開

・膀胱部分摘出

・尿道切開

・尿道包皮吻合

・尿管切開

・尿管膀胱新吻合

基礎的な剥離の仕方や縫合法から、

マイクロサージェリーの器具の扱い、細かな手技のポイントまで

非常に丁寧に指導していただき、大変勉強になりました。

 

<整形外科>

整形外科では、日常臨床から高度外科まで幅広い部位へのアプローチを学習しました。

・中手骨

・上腕骨

・肩関節

・股関節

・骨盤

・膝関節

普段なかなか触れる機会の少ないアプローチや、

臨床でよく遭遇する整形外科手術についても、

デモンストレーションを交えながら細かく解説していただきました。

 

 

今回のセミナーでは、

日々の診療にすぐ活かせる知識から専門的な外科手技まで、

とても充実した4日間となりました。

学んだことをしっかり臨床に還元し、

今後もより良い診療を提供できるよう努めてまいります。

エキゾチックアニマルセミナー

2026年02月20日

こんにちは!看護スタッフ宮本です。

先日エキゾチックアニマルセミナーを受講しました。

今回は、小鳥ちゃんの身体検査を深掘りしていきました。

自然界で弱っている所を見せると食べられてしまう為、極限まで体調不良を隠している彼らを、すぐ触ってしまうと落鳥してしまう可能性もある為、Lookでも、Whatchでもなく Examineの診るをしっかりすること。

同じ目線で見る事、飼育状況などのお話をよく聞く事、動画でお家での症状を撮ってもらったり、栄養状態の確認をします。

体重、筋肉(キールスコア)、脂肪(ボディコンディションスコア)、消化管内容物の確認。

指に乗せた時、冷たいと感じるかどうか…

羽毛状態など多岐に渡ります。

 

診るがしっかり出来るように、勉強していきたいです✏️

 

しつけセミナー

2026年02月19日

こんにちは!動物看護師のなわいです!

 

先日しつけセミナーを受講しました!

 

内容はパピークラスの実践に関してで、当院で行なっているパピークラスの様子を安全管理の面で評価していただきました!

 

まだまだ未熟なところも多く、実際にスタッフ同士でその時の状況を再現し動いてみることで注意不足だった箇所を意識して見る練習になりました!

 

言葉の言い回しや声掛けなどすぐ実践できそうなことも教えていただいたので、次回からのクラスをより安全に楽しく行えるようしっかりと活かしていきたいと思います🍀*゜

救急セミナー

2026年02月19日

こんにちは獣医師の田口です。先日、救急セミナーを受講したのでその報告をさせて頂きます。

今回のセミナータイトルは「低血糖」です。
低血糖に陥る原因は主に以下のものがあります
 ・幼若動物
 ・インスリンの過剰投与
 ・中毒物質の摂取(キシリトールや経口血糖降下剤)
 ・敗血症
 ・副腎皮質機能低下症
 ・リフィーディング症候群
 ・肝不全
 ・インスリノーマ
低血糖は生命に関わる重篤な状態です。
血液検査で低血糖が確認され血糖値の補正が必要と判断した場合の初期治療では、経口での糖液の摂取か20%グルコースの静脈投与(1〜2ml/kg)を実施します。
5〜10分後に再度血糖値を測定し、血糖値の改善が認められれば5%グルコース補正輸液の持続点滴に切り替えて血糖値を安定させます。
必要に応じてグルカゴンやグルココルチコイドなどの血糖上昇ホルモンの投与も検討しますが、グルココルチコイドはさまざまな検査結果にも影響するため慎重に投与する必要があります。
血糖の補正と同時に、低血糖の原因の特定と一般状態の改善を目指します。

低血糖が見られるシチュエーションとして多いのが、糖尿病患者に対してのインスリン過剰投与です。
低血糖と思われる症状が見られた場合の自宅での応急処置として、ガムシロップなどの糖液を経口投与する方法があります。意識が無い場合は誤嚥する可能性があるため口腔粘膜に擦り付けるように投与することをお勧めします。あくまで応急処置なので、低血糖と思われる症状が見られた場合はすぐに病院までお越しください。