セミナー参加報告

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口腔外科セミナー ~抜歯~

2025年03月15日

こんにちは、獣医師の江木です。

先日、口腔外科セミナーを受講してきました。

今回のテーマは歯周病の抜歯治療についてでした。

 

抜歯は、歯周疾患があり内科治療で回復が望めない場合に適応とされます。

 

今回は歯周病診断とステージ分類、各々のステージに必要な治療方法、スケーリング・抜歯実施に使用する器具と使い方を学びました。

 

歯周病は放置しておくことで腎臓病や心臓病など他の疾患にかかりやすくなると考えられており、抜歯は口腔内の痛みを取り除くだけでなく、健康寿命にも関与しているといわれています。

 

歯周病だけでなく、破折歯や乳歯遺残など各々の歯の状態を正確に診断し、抜歯が必要であればそのこたちの口腔内を今までよりもより一層綺麗に治してあげられるよう、トレーニングを積んでいきたいと思います。

 

次回は実際の抜歯実施時に必要な知識・手技と合併症についてです、楽しみです!

 

 

整形・神経外科実習

2025年03月15日

こんにちは、獣医師の江木です。

先日、バンコクで行われた整形・神経外科セミナーに2日間参加してきました。

昨年は猫について、今年は犬についてで、実際に献体を用いて手術手技を学ばせていただきました。

 

1日目のテーマは整形外科でした。

・膝関節内側・外側アプローチ

・大腿骨外側アプローチ

・骨盤骨折アプローチ

・肩関節アプローチ

・上腕骨外側・内側アプローチ

・肘関節アプローチ

を学びました。

これらは骨折整復や関節脱臼整復、前十字靱帯整復、膝蓋骨脱臼整復などを行う際に必要になる手技です。

 

2日目のテーマは神経外科でした。

・片側椎弓切除術

・ベントラルスロット術(腹側減圧術)

を学びました。

片側椎弓切除は胸腰部の椎間板ヘルニアに対し脊髄減圧を行う際、ベントラルスロット術は頸部椎間板ヘルニア整復やウォブラー症候群に対し脊髄減圧を行う際に実施する手術です。

 

今回の実習経験を生かし神経疾患や整形疾患で困っている動物たちを救えるよう、今後も正確な診断とそれぞれの患者さんにとって最善の治療をご提案できればと思います!

亜熱帯地域らしい日本では見たことのない植物が沢山生えてました🌿

眼科セミナー

2025年03月13日

こんにちは、獣医師のサクマです!

先日、眼科セミナーに参加してきました!今回のテーマは緑内障です。

 

緑内障とは眼圧上昇に伴う一時的、永久的な視神経障害のことです。人では正常眼圧緑内障が多いですが、犬猫では報告されていません。なので高眼圧≠緑内障ということです。

 

動物では原発性の緑内障は少なく、ぶどう膜炎や水晶体脱臼などによる続発生の高眼圧によるものが多いとされています。遺伝的に多い犬種として柴犬、アメリカンコッカー、シーズーが挙げられています。一般的に中〜高齢に多く、症状として充血、流涙、羞明が認められます。

 

緑内障の治療は2つで、“眼房水の産生を減らす“もしくは“眼房水の流れを良くする“ことです。基本的には点眼治療になりますが、外科的な介入が必要になることもあります。

外科的治療には半導体レーザーを用いて眼房水の排泄を促進するもの、排泄ドレーンを設置するもの、義眼やシリコンインプラントで置換する方法があります。

 

病院に来院されるほとんどが慢性的な緑内障であり、初期の緑内障をご家族が気づくことは難しいことが多いです。柴犬、コッカー、シーズーさんはもちろん、中齢を迎え眼が開けづらそう、眼が赤いなどの症状があればすぐにご相談いただければと思います。

リーダーズキャンプ🌴

2025年03月10日

こんにちは、獣医師のあさぬまです。

3月になって温かくなったと思いきや、雪が降ったり、また寒くなってしまいましたね…。

早く温かくなってほしいですね☀

 

先日、2泊3日でリーダーズキャンプに参加してきました。

昨年も参加させていただきましたが、今回は、元々ディズニーリゾートでカストーディアルキャストとして働き、

日本におけるディズニー教育の礎を気づいた、鎌田洋さんの話を聞いてきました!

 

ディズニーリゾートに行くと、幸せな気分になる方が多いですよね?

なんとリピート率は98%以上になるそうです。

もちろん、特別なアトラクションやショーが魅力の一つかもしれませんが、

多くの人を惹きつけて止まない魅力は、そのキャスト(従業員)ではないでしょうか?

ディズニーリゾートでは、キャストが一人一人考え、いつでもゲスト(お客様)に幸せを届けられるように仕事をする理念があるそうです。

ディズニーリゾートの創始者であるウォルトディズニーが考えたディズニーの理念は、

『We create happiness』

幸せを作ることこそが、自分たちの仕事である!

という誇りをもって仕事をしているとのことでした。

鎌田さんの配属された『カストーディアルキャスト』という仕事は、

日本語では、美の管理人と訳されますが、平たく言うと、掃除の人です。

その中でも鎌田さんはナイトカストーディアルキャストに配属されたそうです。

ナイトカストーディアルとは、夜間清掃員のことです。

ゲストもいない、アトラクションも動いていない、キャラクターもいない

そんな中で仕事をすることに、はじめは疑問や、手を抜く感情があったそうです。

しかし、アメリカで清掃を担当していた『そうじの神様』ともいうべき人と出会い、

どんなところにも手を抜かない。

自分のしている仕事がいかに素晴らしくて、いかに大切なことなのか?をきちんと理解できるようになったそうです。

一見直接ゲストと関係なさそうなナイトカストーディアルでも、

翌朝を迎え、期待に満ちたゲストを気持ちよく迎えるためにとても大切な役割を担っている。ということに気づいて

より仕事に対し、誇りをもって働くことができるようになったと言っていました。

 

ディズニーでは、行動規準として

①安全

②礼儀正しさ

③ショー

④効率

+インクルージョン(多様性を歓迎し、尊重すること)

をあげています。

そのどれもが大切ですが、すべて実行するのは『人』です。

すべてのキャスト(スタッフ)が組織の役割を理解し、すべての訪れる人を満足させたい!という気持ちをもって

成長できるようにするためのノウハウをたっぷり聞くことができました!

 

もちろん、いらっしゃる飼い主様や動物たちになるべく満足のいくものを提供したい!

という思いは変わりませんが、より一層精進し、

ホスピタリティ溢れ、信頼できる病院を目指したいと思います✨

しつけセミナー

2025年03月07日

こんにちは。看護師の難波です。

 

先日、院内で月に1回開催していただいているしつけセミナーを受講しました。

 

今回はパピークラスで実施しいてる「色々な人に慣れよう」を考えようというテーマで学びました。

 

色々な人に慣れようとは、柔軟に物事を受け入れやすい時期であるパピーのうちにご家族以外の人にも慣れるという練習です。実際に参加していただいている他の飼い主さんからおやつをあげてもらうというのを行っています。

 

食べれない子は緊張・恐怖、興奮、食欲がないということが考えられます。

食欲がないのであれば朝ごはんを少なめ、または抜いてきてもらうのも1つです。

また恐怖を感じている子にはまずはハードルを下げて飼い主さんからもらうから始めます。

またなるべく目を合わせないようにしたり、飼い主さんが一度手で握って匂いがついたものを挙げてもらうなど色々な工夫があることを学びました。

 

逆に元気な子はおやつではなく、おもちゃで他の飼い主さんと遊んでもらうのも効果的です。

 

ケースバイケースで正解があるわけではないので、今回学んだことを活かしその子に合った対応ができるように頑張っていきます。

 

救急セミナー 報告 2/17

2025年03月04日

救急セミナー

こんにちは!看護師岩國です。

先日開催された救急セミナーについて報告します。

今回も横浜動物救急診療センター、杉浦先生をお招きし、お話を伺いました!

今回のテーマは輸血。

人に通じるところも多い獣医療ではありますが、動物の輸血と言うとあまり印象が無いところ。

輸血に大切な血液型ですが、そもそも犬猫の血液型って何型があるのでしょうか?

犬には主にDEAと呼ばれる血液型で1.1型、1.2型と人のようなA型B型ではなく、数番で存在します。また、その数に+-が設定されています。猫に関してはA型B型とAB型の3種となっています。

当院では動物の血液型を知るために採血を行い、専用の測定キットを用いて判断しています。

そうして血液型の判定を行った後、クロスマッチ試験と呼ばれる血液の凝集反応を見る作業を行います。この試験は血液に含まれる血球成分と液体成分を分離し、それぞれを混ぜ合わせて反応を見るというものです。この作業において、血球成分が凝集するかどうかで輸血可能かどうかの判断材料としています。

先生いわく、輸血に関して最もハードルが高いのがドナーを見つけることだそう。一瞬の採血でさえ難しいわんちゃん猫ちゃん、加えて1頭から手に入る血液量、それらの希少性を加味するとドナーになれる子がいかに少ないかお分かりいただけるかと思います。

当院でもドナーとなってくださる動物たち、オーナー様の協力のおかげで効果的な治療を行っていますが、まだまだ需要が上回る状況は続きそうです。

最後に、個人的に気になった内容を紹介します。1つは自己血輸血。簡単に説明すると、自分の血を薄めたり、保管したりして利用する方法です。輸血の最大のリスクである免疫反応を限りなく抑えられる他、ドナーの確保を必要としない面でとても優秀な方法に感じました。

もう1つが異種間輸血。犬から猫への輸血での論文を元にお話がありました。

どちらも量や質、保管など、リスクや設備に難がありそうであれど方法としてはとても興味深く感じました。一方、従来通りの輸血への信頼もますように思います。

私はこの講義を通して、血液の貴重性を感じ、近いうちに自身も献血行こうと思いました。

人並みに痛いのは避けたいところですが、献血に来てくれる我慢強いわんちゃん猫ちゃんに負けないよう頑張ります💪

杉浦先生、講義ありがとうございました!

画像診断セミナー

2025年03月02日

こんにちは獣医師の森本です!

先日、院内で画像診断のセミナーと実習が行われました✏️

今回は「肝臓と脾臓のスクリーニング」について勉強しました。

最初に肝臓と脾臓の身体の中での位置や見るために必要なランドマークなどを講義で教えていただき、その後、講師の先生にデモを行なってもらい自分たちが実習するといった流れでした。

講師の先生の前で実際に検査を行うのはとても緊張しましたが、正しいやり方へ直ぐに修正していただけるため、とてもためになりました✨

また、各臓器の解剖学的な位置を理解して身体の中を3Dでイメージしながらエコー検査をすることがエコー検査の上達に繋がるのだと改めて思いました。

今回、学んだことが他の検査にもいかせるように色々と考えて検査したいと思います❗️

第1回 CTセミナー

2025年02月28日

こんにちは、獣医師のさくまです!

 

先日CTセミナーを受講させていただきました。

今回の内容は前半にCTの歴史・基礎を学び、後半は実際の画像を見ながら実習という形で異常所見を探す練習をしました。

 

CTは、Computed Tomography(コンピューター断層撮影装置)の略でありレントゲン検査とは違い断層像として見えます。CT撮影は様々な種類があり、スライス・回転などによって変わります。

撮影方法はダイナミックCTという方法で行っており、造影剤を入れて20秒後(動脈相)、60秒後(動静脈相)、180秒後(平衡相)に撮影し血行動態を観察します。造影増強の強さで鑑別できる可能性があります。

 

CTに関してまだまだわからないことばかりですが、1年を通してレベルアップできるように精進していきたいと思います!

院内歯科セミナー

2025年02月27日

こんにちは、獣医師のあさぬまです。

だんだん春の陽気になってきましたね🌸

まだまだ朝晩は寒いので、寒暖差に気を付けたいですね!

 

先日、院内でおこなわれた歯科セミナーに参加しました。

歯科セミナーは去年から行われているものですが、動物の歯科分野はまだまだ未発達な部分も多く、

病院によってやり方や考え方が異なる分野です。しかし、それは標準的な方法が「ない」のではなく、「浸透していない」だけで、

昨年から歯科の専門医の先生に教わることで、院内でもメキメキ歯科治療や歯科疾患に対する考え方が向上しています✨

歯のトラブルに悩む犬や猫は非常に多いので、どんどん還元できるように頑張りたいと思います!

 

今回のテーマは「抜歯の適応」でした。

前回のテーマの続きでしたが、抜かなければいけない歯、抜かなくてもいい歯の違いについて学びました。

多くのことを学びましたが、普段目にすることが多いトラブルのみ紹介します。

〇 乳歯

乳歯は「抜かなければならない歯」です。

そのうち抜けるから…と思われる方も多いかもしれませんが、近年では短頭種や小型犬の飼育頭数が増加し、

昔に比べ顎が小さい犬が増えています。

本来、乳歯は永久歯に生え変わるタイミングで抜けてしまうので、乳歯と永久歯が同時に生えることはありません。

しかし、同時に生えてしまうと、本来の位置に永久歯が生えられないので、歯並びが悪くなってしまいます。

結果、将来的な歯周病や、怪我の原因になります。

また、乳歯はなるべく若いうちに抜く必要があります。歯の種類にもよりますが、生後4~6か月で抜く必要があるので、

もし、不妊(避妊、去勢)手術を検討していない場合や、生後1歳程度で手術を考えている場合は、

乳歯のみ抜く手術を実施することをお勧めします。

ここまではシンプルなのですが、実は乳歯は生えていない部分にも注意が必要です。

埋没歯といって、見た目上歯が存在しなくても、歯茎の下に歯があると、加齢とともに、顎の骨が溶けてしまうことがあります。

永久歯が生えていれば問題ないですが、乳歯も永久歯も生えていない部分に関しては、レントゲン検査で、歯の有無を確認し、

埋没歯であれば抜く必要があります。

このように見た目でわからないこともあるので、生後4-5か月で必ず、病院を受診してください✨

ちなみに猫では乳歯のトラブルはかなり少ないです。

 

〇 歯周病

歯周病で歯を抜かないといけないといわれた。

という経験は犬の飼い主様であれば一度はあるのではないでしょうか?

確かに進行してしまった歯周病は残すことが非常に難しいので、抜歯の対象です。

しかし、軽度の状態であれば丁寧なクリーニングで残すことが可能かもしれません。

歯と歯茎の間には歯周ポケットがあります。その部分が深くなると歯周病が悪化しやすくなります。

麻酔下でのクリーニングでその部分の歯石を除去し、古く悪くなった歯茎の組織を一部除去することで、歯とその周囲の歯茎を健康な状態に戻します。

そのうえで、しっかりと自宅での「歯磨き」を行ってもらいます。

半年程度で歯磨きの効果の確認と、歯周病の進行具合のチェックを目的に再度麻酔下で歯科処置を実施します。

自宅での歯磨き&定期チェックのための麻酔下クリーニング

この二つが徹底できてこそ、歯周病の歯を残すことが可能になります。

頻繁な麻酔を不安に感じる方もいると思います。

もちろん、全身麻酔にリスクがないわけではありません。しかし、定期的なクリーニングであれば歯はきれいに保てていることが多いので、

麻酔時間は少なくて済みます。また、毎年歯科クリーニングを行う子の方が、行わない子に比べ、18%長生きだったというデータもあり、

必ずしも頻繁な麻酔が悪いとは限りません。

ただ、高齢で何度も麻酔をかけられない子や、自宅での歯磨きが困難な子では、歯を残すことで、

他の歯を悪くしてしまう可能性も否めないので、あえて抜歯を選択し、一回の治療で終了させてあげることもあります。

いずれにしても、飼い主様の希望に照らし合わせ決めていく必要があります。

 

今回は犬がメインのテーマでしたが、猫では歯磨きを嫌う子が多いということ、口内炎になりやすいということから、

特に高齢になると歯のトラブルが急激に増加します。

基本的な考えは犬と同じで、定期的なチェックとクリーニングが必要です。

悩んだらまずご相談ください!

しつけセミナー

2025年02月27日

こんにちは看護スタッフの菅野です。

岡田先生のしつけセミナーを受講しました。

今回のテーマは「パピークラス」でした。

当院で行われているパピークラスについて、構成や動画を先生に見ていただきアドバイスをいただきました。

パピークラス担当以外のスタッフはクラスを見たことがなかったのでパピークラス担当にセミナーを実演してもらい体験させてもらいました。アドバイスでは説明中のパピーの子の安全や資料を使って説明するタイミングなど大切なアドバイスをいただきました。今後より良いパピークラスになると思いますし、診察や他の飼い主様セミナーでも活かしていこうと思います。