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栄養を摂る仕組み🐇

2024年07月04日

こんにちは、獣医師の今井です。

蒸し暑い日が続いていますが、皆さまいかがお過ごしでしょうか?🍉私は大学生活6年間を北海道で過ごしたので、久しぶりの関東の猛暑に少し夏バテ気味です。。

さて、今回はうさぎさんのちょっと変わった消化の仕組みについてお話します🐰
うさぎが食糞をする動物だというのはご存知の方もいらっしゃると思いますが、これは栄養を効率的に、そして確実に吸収するための仕組みなんです!
うさぎが食べたものは私たち人間や犬猫と同じように食道、胃、小腸を通過していきますが、ここからの経路がうさぎ特有です。まず、小腸の終わりの場所で1回目の食物繊維の分別が行われます。細かい繊維質は盲腸へ進み、粗い繊維質は結腸へ。うさぎの盲腸は大容量で、ここで繊維質を発酵してアミノ酸やタンパク質、ビタミンなどの大事な栄養素を合成します✨ 盲腸で発酵を受けた食物繊維は肛門まで進む間にゼラチン質でコーティングされ、これが「盲腸便」と呼ばれるうさぎが食べるウンチになります!盲腸便はうさぎに必要な栄養素がたっぷり含まれていて、うさぎはこれを肛門から直接食べることで健康を保つことができます😌

ちなみに1回目の分別で結腸に進んだ繊維質たちはここから更に2回目の選別にかけられ、小型の繊維は盲腸へと戻されて先程と同じように発酵されます。大型の繊維はそのまま肛門まで進んでコロコロのウンチして排泄されますが、うさぎはこのウンチを食べることはありません。

通常時のコロコロウンチと盲腸便、同時に排泄されることはないの?と疑問に思われる方もいるかもしれませんが、ホルモンの調節によってどちらを出すか切替可能だそうです!面白いですね✨ 

うさぎと暮らす方々に気をつけていただきたいのは、太りすぎると肛門に口が届かず盲腸便を摂取できないために栄養を摂れなくなってしまうことです。。
うさぎさんの太らせ過ぎには注意しましょう🐇