闘病生活🐰
2024年11月11日
こんにちは、獣医師のあさぬまです。
朝晩の冷え込みがきつくなり、冬を感じますね…。
気づけばもう11月、あっという間に2024年も終わってしまいそうです💦
今日は、病気についてお話したいと思います。
特に「慢性疾患」についてお話しします。
「慢性」とは、ある病気が継続している状態のことです。
対義語は「急性」です。
いつからが「慢性」なのかは病気の種類によって異なりますが、
標準的な対症療法を行っても続いてしまう状態はすべて「慢性」です。
いわゆる『なかなか治らない…。』というやつですね。
慢性的な病気の場合は、体に何らかの異常をきたしていることはほぼ間違いないので、
それらを調べる検査を徹底的に行います。
血液検査で、貧血や臓器の機能を調べ…
レントゲン検査で、肺や骨の状態を調べ…
エコー検査で、内臓や心臓の状態を調べ…
その後見つかった異常によっては、組織診断や尿検査、血圧検査、場合によってはCT検査を実施することもあります。
慢性的な症状の場合は、病気の典型的な症状から離れてしまうことも多く、
慢性化する前の状態を知っている、飼い主様からのお話を聞くことは非常に重要です。
また、どういった検査を行えば異常が見つかるのか?
見つかった異常のうちどれが一番重要なのか?
などを判断することも難しく、獣医師の技量を最大限活かして、診断治療する必要があります。
慢性化した病気を治すためには、長い時間が必要なことも少なくなく、
飼い主様は『闘病生活』を覚悟する必要があります。
闘病生活を送るうえでのポイントをお伝えします。
1.記録をとる
治療が長くなると、どの治療によく反応していたのか、客観的な視点が不足することがあります。
食欲元気や、便の色や形、排尿や嘔吐の有無など、無理ない範囲で記録をとることをお勧めします。
2.家族や親せきと協力する
治療が長くなると、治療をする飼い主様の負担が増えます。
無理なく治療を続けるためにも、多くの人の理解と協力が必要です。
3.悩みは打ち明ける
良くなってくれていればいいですが、なかなかうまくいかないこともあります。
思い悩まず、心配事や困っていることは身近な人に相談しましょう!
もちろん、病院へ来てご相談いただければBESTですが、難しい場合はお電話でも大丈夫です!
「薬が大きくて飲めない」や「高くて続けられない」などの場合も、ジェネリックへの変更や、分割の変更などで、
費用を下げることができるかもしれません。
お気軽にご相談ください。
4.自分のことを大切にする
とても熱心に治療に参加していただくことで、飼い主様が眠れていない…。や仕事にいけない…。と言われることもあります。もちろん、治療に積極的なのはとてもありがたいのですが、無理ない範囲で大丈夫です!飼い主様の不調は動物に伝わります。自分の体調も考え、負担がかかりすぎない範囲で、治療できる方法を一緒に探しましょう✨
もし今後『闘病生活』を送ることになってしまったら、なにかお困りのことはとりあえずなんでも聞いてください!
写真はうちのうさぎ(豆丸くん)です。
もう11歳になり、ここ数ヶ月で痩せてきてしまいました…。食欲も落ちてきてしまいました。
以前から治療はしていたのですが、数日前にすごく体調が悪そうで、全く食べなくなってしまいました。
それ以降も家で闘病生活を続け、投薬、注射、強制給餌などを行い、少しづつ復活の兆しを見せてきています。
最近ではペレットを完食できたり、元気に走り回れることも少しづつ増えてきました!
まだもう少し元気に若々しくいてほしいので、頑張って治療を続けたいと思います🐰