集団免疫のおはなし
2020年02月03日
こんにちは、獣医師の黒河内です!
先日から、ONE千葉どうぶつ整形外科センターに研修でお世話になっています。
当院とは異なり完全予約制の二次診療施設なのですが、診断・治療や診療の進め方など
非常に勉強になることが多く、日々多くのことを教わっております。
研修も始まったばかりなので大変なことも多いですが、少しでも多くのものをミズノに持ち帰って
普段の診療に還元し、少しでも皆様の一助になればと思います。
画像は大学生のころからよく行っていたチェーン店のラーメンです。今日の帰りに行ってきました。
こってりラーメン細麺ネギ多め醤油濃い目背脂多めチャーシュー脂身です。
胸やけが凄い。
さて、近日中国で発生したコロナウイルスによる新型肺炎が話題となっておりますが、
それに関連して感染症のお話を。
犬猫の感染症予防として身近なものといえば、やはりワクチン接種ですね。
狂犬病や混合ワクチンなど、毎年打って頂けてる方も多いかと思います。
このワクチンを打つべき理由は様々なのですが、
その中の一つとして「集団免疫」という考え方があります。
皆さんが持っているワクチンの主なイメージとしては、
”接種することでその病気に対する免疫を高め、感染を予防する”
というところだと思います。
人のインフルエンザなど、接種することで病気にかかりにくくする目的ですね。
もちろん、それもワクチン接種を行う非常に重要な役割の一つなのですが、
同時に”集団内のみんなが接種することで、病気の侵入そのものをシャットアウトしよう”という考えもあります。
それが集団免疫ですね。
日本では狂犬病予防接種を行うことが法的に義務付けられていますが、それも集団免疫に基づいた理由になります。
狂犬病は日本国内では近年発症はありませんが、中国や韓国など、近隣の国家では発症のある感染症です。
犬でも人でも一度発症したら致死率が非常に高い上、有効な治療法がない危険な病気であるため、
日本に侵入・定着しないようシャットアウトしようという考え方のもとで予防接種を行っています。
今回のコロナウイルスの新型肺炎は新しく出てきた感染症なのでワクチンとはあまり関係がありませんが、
感染症つながりということと、春の予防シーズンが近づいてきたということで
獣医学での予防医療としてはこのような考え方もあるよー、というのを紹介させていただきました。
少し難しい話になってしまいましたが、なんかそんなこと言ってたなーと頭の片隅にでも残していただければ幸いです。
感染症や予防医療について、またわからないことがございましたらお気軽にご相談ください!
近日少しずつ寒さが和らぎ、春の近づきを感じることも多くなりましたが、
とはいえやはりまだまだ寒い日は寒いですね。今日とか。
皆様もお身体にはお気をつけて、体調を崩されないよう元気にお過ごしください!