皮膚科
皮膚科の診療範囲
皮膚病の治療は、内服、サプリメント、薬用シャンプーによる薬浴、オゾンマイクロバブル浴が一言に皮膚病と言っても様々な原因があります。皮膚病を診断するうえで大切なことは、犬種、年齢、皮膚の状態です。
これらのことから皮膚病の原因を探し出し、的確な治療をしていかなければなりません。しかし、皮膚病の中には治せるもの、コントロールしなければならないもの、治らないもの様々あります。それを判断するため、様々な角度から検査、治療をしなければなりません。
皮膚病の主な原因
1. 感染症:細菌、真菌、寄生虫
2. アレルギー疾患:アトピー性皮膚炎、疥癬、食物アレルギー、ノミアレルギー性皮膚炎
3. 内分泌疾患:甲状腺ホルモン異常、副腎皮質ホルモン異常、性ホルモン異常
4. 免疫介在性疾患
5. 先天性疾患
6. 腫瘍
7. 精神的要因
皮膚病の治療
皮膚病の治療は、内服、サプリメント、薬用シャンプーによる薬浴、オゾンマイクロバブル浴があります。当院ではオゾンマイクロバブルを導入しており、ナノバブル+オゾンの働きにより従来のバブルバスより感染症やアレルギー疾患のワンちゃんにおいてかなりの効果が認められています。以下の4つの効果がメリットとなります。
1. 痒みの軽減
2. べたつきの軽減
3. 細菌数の減少
4. 飲み薬の投与量減少
オゾンマイクロバブルによって毛根の奥までしっかりと除去できるため、皮膚病の症状改善が期待できます。
また、薬用シャンプーはそれぞれの疾患に対して有効なシャンプーを使用します。
使用例
椎膿皮症(細菌) … ノルバサンサージカルスクラブ
糸状菌症(真菌) … マラセブシャンプー
毛包虫症、疥癬 … サルファサリチル酸シャンプー
アトピー性皮膚炎 … アデルミルシャンプー
マラセチア皮膚炎 … マラセブシャンプー、二硫化セレンシャンプー
皮膚の異常をみつける検査
皮膚の細胞診・セロハンテープ検査
皮膚にスライドグラスやセロハンテープを押し付けて、そこに付着した細菌の種類(ブドウ球菌、マラセチア、緑膿菌など)をみて病気の判断をします。
毛検査
症状の出ている場所の毛を抜いて顕微鏡で確認し、糸状菌の存在、寄生虫(ニキビダニ)の存在、毛の異常(CDA、BHFD、毛周期停止)が無いかを確認します。
皮膚掻爬検査
症状の出ている場所を引っ掻くようにして組織を集めて顕微鏡で確認し、寄生虫(疥癬虫、ニキビダニ)がいないかを確認します。
ホルモン検査
血液検査で副腎皮質機能亢進症(クッシング)、甲状腺機能亢進症・低下症が無いかを確認します。
真菌培養検査
糸状菌の感染が疑われるときに症状の出ている場所の毛やフケを集めて特殊な環境で培養し、糸状菌の存在を確認します。
薬剤感受性検査
治りが悪い・再発する膿皮症の場合、使用している抗菌薬に耐性がある細菌の存在を疑い行う検査です。症状の出ている場所から細菌を採取し、どの抗菌薬に効果があるかを調べます。
皮膚生検(病理検査)
上記の検査や治療に反応が乏しいとき、自己免疫疾患、腫瘍、体質を考える時、診断の確認の為に行う検査です。症状の出ている場所、症状の出ていない正常な皮膚の組織を2~4箇所特殊な器具を用いて採取し、組織的な異常が無いかを確認します。様々な病気の診断の手助けになります。
例:天疱瘡(落葉状、紅班性、尋常性)、腫瘍(上皮向性リンパ腫、扁平上皮癌、肥満細胞腫、メラノーマ)、脂漏症、多汗症、犬の家族性皮膚筋炎、犬のブドウ膜皮膚症候群(VKH)、淡色被毛脱毛症(CDA)、皮膚血管炎、多形紅斑(EM)、中毒性皮膚壊死症(TEN)、無菌性結節性脂肪織炎、無菌性肉芽腫、猫の形質細胞性足皮膚炎など