PRP療法
PRP療法とは
Platelet-Rich Plasmaの略で、血液の中の成分である血小板を濃縮したものです。濃縮した血小板には組織や細胞の成長を促す栄養素が豊富に含まれています。その成分を注射することで、損傷が起きてから時間が経ってうまく治らない組織の治癒力をより加速することができるとされています。
PRPを関節内へ注射することで、慢性化してしまった関節炎の疼痛緩和や炎症の減少に効果が期待されています。
新しい治療法のため、動物でのデータが少ないですが、自分の血液の一部を自分自身に戻すため、人では大きな副作用はほとんどないとされています。また、麻酔なども必要ないため体に優しい治療です。
人では、自己細胞を用いたスポーツ医療は欧米を中心に活発に研究開発が行われており、メジャーリーガーなど多くの有名スポーツ選手がPRP療法を実施していることが知られています。人では慢性アキレス腱炎、足底腱膜炎、テニス肘などの治療法として、FDA(米食品医薬品局)にも認められている治療法です。
PRP療法の流れ
1. 専用のシリンジを使って採血します。全身麻酔や注射は通常必要ありません。
2. その血液を専用の遠心分離機にかけてPRP組織を抽出します。
専用の遠心分離機
抽出されたPRP組織
3. 抽出したPRP組織を患部の関節へ投与します。
PRP療法の3つの特徴
1.慢性関節炎に効果的
2.麻酔を使わない
3.副作用が少ない