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積み上げたもの🐱

2024年02月22日

こんにちは、獣医師のあさぬまです。

最近、暑くなったり寒くなったり気温差が激しいですね💦

暖かい日は過ごしやすい陽気になってきました。

お散歩が楽しい季節が近づいてきましたね!

 

春が近づくと、皆さん思い出すのは、「フィラリア症」ではないでしょうか?

フィラリア症といえば犬の病気だと思っていませんか?

今回は猫🐱のフィラリア症についてお話しましょう!

 

猫のフィラリア症は『犬糸状虫』といわれる寄生虫が感染する寄生虫性疾患です。

犬も猫もフィラリア症は『犬糸状虫』という同じ寄生虫が感染します。

名前の通りに、犬と相性がいい寄生虫なので、

猫での感染率はさほど高くありません。

ただし、猫では犬と異なった病態を示すことが知られています。

 

犬のフィラリア症は、

フィラリア幼虫が体内に入り、成長したフィラリアの成虫は肺動脈あるいは、

右心に寄生し、血液の流れを妨げることで病気を生じます。

一方、猫のフィラリア症は、

フィラリア幼虫は体内に入りますが、ほとんどが猫自身の免疫作用によって駆虫されます。

しかし、その時に激しい免疫反応を生じ、喘息のような症状が出ます。

重篤な場合は、呼吸困難、喀血、死亡を起こすことがあります。

この病態のことを『HARD』と呼びます。

もし成虫まで成長できた場合、1隻(フィラリアの成虫は”匹”ではなく”隻”と数えます)でも

血液の流れを重度に妨げて異常をきたすこともあります。

 

猫のフィラリア症の診断は少し難しく、

血液検査で抗原や抗体の有無の確認、画像診断でのフィラリア成虫の確認などで行います。

治療はフィラリア成虫に対する治療ではなく、免疫反応に対する治療として、

ステロイド剤を用いて治療します。

 

猫のフィラリア症で一番重要なことは『予防』です。

猫のフィラリア症の予防薬にも複数の種類がありますが、

多くがスポット剤といい、背中に垂らす薬です。

1回/1~3か月で毎回使用してあげることで、フィラリア症をほぼ100%予防できます。

毎月きちんと塗布してあげる積み重ねが、きちんとした予防につながりますね!

 

先日、北海道でラムしゃぶをいただきました✨

臭みもまったくなく、とてもおいしくいただくことができました。

健康のためにまた是非食べたいです🍽

お肉が積まれてやってきたのですが、積み上げたものの美しさは壮大でした!