セミナー参加報告

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1/7皮膚科セミナー

2026年01月10日

こんにちは。獣医師の伊藤です。

先日皮膚専門の村山先生にお越しいただき、”足先の腫れ”についてご教授いただきました。

「足先が腫れている」という主訴で来院された場合、まず感染か非感染かを考えます。

代表的な疾患としてニキビダニ症にについて述べようと思います。

近年、ノミダニ駆虫薬が浸透して、ニキビダニ症の患者さんがかなり減りましたが、稀にニキビダニ症を疑う症例がいます。

ニキビダニは基本毛包内に生息しており、正常な皮膚では何も悪さをしません。しかし、何かのきっかけでニキビダニが増殖し、毛包が破裂すると、異物として皮下に出てしまうので、強い炎症が起こります。それによって足先が腫れたり、赤みが出たり、脱毛が起こるのです。

腫れている部分は炎症細胞が浸潤し、実はニキビダニは一部にしか存在しないため、腫れている部分の生検を行っても、中々ニキビダニが見つからないのです。

足先が腫れている子に関して、ニキビダニ症も鑑別に入れ、皮膚掻爬検査や毛検査、テープ検査及び膿汁が出ている場合は膿汁の細胞診(無染色で発見出来る)を実施することが大切です。

足先の腫れについて大きくまず2つに分けます。

・人で言う水かきの部分が腫れてる

・足裏が腫れている

の違いで大きく変わります。

水かきの部分の腫れに関しては

・感染

・非感染

を判別します。

感染であれば、細菌や皮膚糸状菌、ニキビダニを鑑別に入れて、原因に沿った診断・治療をしていきます。

非感染であれば、棘などの異物や過度な負重を考えます。中でも過度な負重が多く、その場合は基本的には完治は厳しいとされています。治療としては体重管理が1番でありますが、炎症を抑えるためにシクロスポリンを使用します。

※ステロイドは抗炎症薬であり即効性もありますが、副作用による体重増加が起こるのであまり使用されません。

足裏の腫れに関しては、非感染のことが多く、異物もしくは過度な負重が原因として挙げられます。

犬種によって発症しやすさが異なり、代表的な犬種はフレブルやシーズーです。

フレブルは元々前足重心であること、腰の異形成があることが原因で足裏が腫れることがあります。

シーズーは遺伝的疾患としてシワが多く、エーラスダンラス症候群や関節が弱いこと、骨格による接地面積の異常が原因です。

しわが伸びやすい、関節が緩い子に関しては、コラーゲンのサプリが有効ですし、接地面積の異常の子には”PAW WING”という接地面を矯正するパッドをつけるなどの治療をしていきます。

いずれにせよ治療としては体重管理や内服薬・外用薬による腫れの管理が大切になってきます。