セミナー参加報告

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眼科手術実習👁

2024年04月21日

こんにちは!獣医師の山野です!
先日、眼科手術の実習に行ってきました👀

眼瞼腫瘤切除術というまぶたにできるできものを切除する手術と、シリコンボール義眼挿入術という緑内障の犬や猫に対して行う義眼の手術を学んできました!

・眼瞼腫瘤切除術
まぶたにできるできものには、発生源から3つのタイプに分かれます。
皮膚由来、マイボーム腺由来、結膜(白目のところ)由来の3つです。
マイボーム腺とはアイラインに多数ある涙の分泌装置のことです💧‬

犬の場合、皮膚やマイボーム腺から発生してるものは8〜9割が良性で、結膜由来のものは悪性が多いです。
一方、猫の場合、眼の腫瘤自体がまれであり、ほとんどが悪性といわれています。

眼の検査や腫瘤に対する細胞診で切除した方がいいと判断されたものは眼瞼腫瘤切除術を行うことになります🥺

手術自体はそこまで時間がかかるものではないですが、腫瘤が大きくなるほど、術後の目の形を綺麗にすることが難しいです😖
手術の上手な先生は手術前と後の目の形が変わらず綺麗です✨️
もはや美容整形みたいでした…😳

・シリコンボール義眼挿入術
ネットで義眼と調べると
①眼をまるまる取って義眼を入れる方法
(よく想像される義眼で、人では取り外しできたりするもの)
②眼の形はそのままで、眼の中の構造だけ義眼に入れ替える方法
の2つが出てきます。
手術の侵襲性が少なく、術後も安定して維持できるのは②の方が推奨されています。
シリコンボール義眼挿入術とは②のやり方の術式です👀

手術の方法としては、結膜および強膜(白目の部分)に1〜1.5cmほどの穴をあけ、眼の中の構造物である水晶体、硝子体、ぶどう膜などを取り出します。眼の中を空にした後、シリコンボールを入れて縫合して終了です✨️

眼の中の構造物が炎症を惹起するので、術後は一過性の炎症はあるものの、シリコンボールが入った状態で安定することが多いです。

緑内障で視覚が消失している+目薬では眼圧がコントロールできない子に推奨する手術です👀

今後も眼科手術も継続して行っていますので、眼のトラブルあればご相談ください✨️