セミナー参加報告

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第1回 CTセミナー

2025年02月28日

こんにちは、獣医師のさくまです!

 

先日CTセミナーを受講させていただきました。

今回の内容は前半にCTの歴史・基礎を学び、後半は実際の画像を見ながら実習という形で異常所見を探す練習をしました。

 

CTは、Computed Tomography(コンピューター断層撮影装置)の略でありレントゲン検査とは違い断層像として見えます。CT撮影は様々な種類があり、スライス・回転などによって変わります。

撮影方法はダイナミックCTという方法で行っており、造影剤を入れて20秒後(動脈相)、60秒後(動静脈相)、180秒後(平衡相)に撮影し血行動態を観察します。造影増強の強さで鑑別できる可能性があります。

 

CTに関してまだまだわからないことばかりですが、1年を通してレベルアップできるように精進していきたいと思います!

院内歯科セミナー

2025年02月27日

こんにちは、獣医師のあさぬまです。

だんだん春の陽気になってきましたね🌸

まだまだ朝晩は寒いので、寒暖差に気を付けたいですね!

 

先日、院内でおこなわれた歯科セミナーに参加しました。

歯科セミナーは去年から行われているものですが、動物の歯科分野はまだまだ未発達な部分も多く、

病院によってやり方や考え方が異なる分野です。しかし、それは標準的な方法が「ない」のではなく、「浸透していない」だけで、

昨年から歯科の専門医の先生に教わることで、院内でもメキメキ歯科治療や歯科疾患に対する考え方が向上しています✨

歯のトラブルに悩む犬や猫は非常に多いので、どんどん還元できるように頑張りたいと思います!

 

今回のテーマは「抜歯の適応」でした。

前回のテーマの続きでしたが、抜かなければいけない歯、抜かなくてもいい歯の違いについて学びました。

多くのことを学びましたが、普段目にすることが多いトラブルのみ紹介します。

〇 乳歯

乳歯は「抜かなければならない歯」です。

そのうち抜けるから…と思われる方も多いかもしれませんが、近年では短頭種や小型犬の飼育頭数が増加し、

昔に比べ顎が小さい犬が増えています。

本来、乳歯は永久歯に生え変わるタイミングで抜けてしまうので、乳歯と永久歯が同時に生えることはありません。

しかし、同時に生えてしまうと、本来の位置に永久歯が生えられないので、歯並びが悪くなってしまいます。

結果、将来的な歯周病や、怪我の原因になります。

また、乳歯はなるべく若いうちに抜く必要があります。歯の種類にもよりますが、生後4~6か月で抜く必要があるので、

もし、不妊(避妊、去勢)手術を検討していない場合や、生後1歳程度で手術を考えている場合は、

乳歯のみ抜く手術を実施することをお勧めします。

ここまではシンプルなのですが、実は乳歯は生えていない部分にも注意が必要です。

埋没歯といって、見た目上歯が存在しなくても、歯茎の下に歯があると、加齢とともに、顎の骨が溶けてしまうことがあります。

永久歯が生えていれば問題ないですが、乳歯も永久歯も生えていない部分に関しては、レントゲン検査で、歯の有無を確認し、

埋没歯であれば抜く必要があります。

このように見た目でわからないこともあるので、生後4-5か月で必ず、病院を受診してください✨

ちなみに猫では乳歯のトラブルはかなり少ないです。

 

〇 歯周病

歯周病で歯を抜かないといけないといわれた。

という経験は犬の飼い主様であれば一度はあるのではないでしょうか?

確かに進行してしまった歯周病は残すことが非常に難しいので、抜歯の対象です。

しかし、軽度の状態であれば丁寧なクリーニングで残すことが可能かもしれません。

歯と歯茎の間には歯周ポケットがあります。その部分が深くなると歯周病が悪化しやすくなります。

麻酔下でのクリーニングでその部分の歯石を除去し、古く悪くなった歯茎の組織を一部除去することで、歯とその周囲の歯茎を健康な状態に戻します。

そのうえで、しっかりと自宅での「歯磨き」を行ってもらいます。

半年程度で歯磨きの効果の確認と、歯周病の進行具合のチェックを目的に再度麻酔下で歯科処置を実施します。

自宅での歯磨き&定期チェックのための麻酔下クリーニング

この二つが徹底できてこそ、歯周病の歯を残すことが可能になります。

頻繁な麻酔を不安に感じる方もいると思います。

もちろん、全身麻酔にリスクがないわけではありません。しかし、定期的なクリーニングであれば歯はきれいに保てていることが多いので、

麻酔時間は少なくて済みます。また、毎年歯科クリーニングを行う子の方が、行わない子に比べ、18%長生きだったというデータもあり、

必ずしも頻繁な麻酔が悪いとは限りません。

ただ、高齢で何度も麻酔をかけられない子や、自宅での歯磨きが困難な子では、歯を残すことで、

他の歯を悪くしてしまう可能性も否めないので、あえて抜歯を選択し、一回の治療で終了させてあげることもあります。

いずれにしても、飼い主様の希望に照らし合わせ決めていく必要があります。

 

今回は犬がメインのテーマでしたが、猫では歯磨きを嫌う子が多いということ、口内炎になりやすいということから、

特に高齢になると歯のトラブルが急激に増加します。

基本的な考えは犬と同じで、定期的なチェックとクリーニングが必要です。

悩んだらまずご相談ください!

しつけセミナー

2025年02月27日

こんにちは看護スタッフの菅野です。

岡田先生のしつけセミナーを受講しました。

今回のテーマは「パピークラス」でした。

当院で行われているパピークラスについて、構成や動画を先生に見ていただきアドバイスをいただきました。

パピークラス担当以外のスタッフはクラスを見たことがなかったのでパピークラス担当にセミナーを実演してもらい体験させてもらいました。アドバイスでは説明中のパピーの子の安全や資料を使って説明するタイミングなど大切なアドバイスをいただきました。今後より良いパピークラスになると思いますし、診察や他の飼い主様セミナーでも活かしていこうと思います。

整形外科実習inタイ

2025年02月26日

こんばんは、Dr.スゴウです。

昨日までタイで行われた整形外科実習に参加してきました。

今回は2日間で関節に対して行う超音波検査、膝蓋骨内包脱臼についてのセミナーでした。

 

関節に行う超音波検査は膝、足根(踵)、肩の関節に対してどのように行えは綺麗な画像が出せるかについて実習し、関節内の構造物がどう見えるかを学びました。

一般的に関節内の異常の検出には関節鏡検査が最も有用ですが、全身麻酔が必要な検査なため動物の負担が少ながらず大きい検査といえます。

超音波検査であれば全身麻酔は必要なく、痛みも伴わないので動物の負担は最小限で検査を進めることができます。

特に膝の疾患は多いので膝の超音波検査を積極的に活用し、診断の精度を高めていきたいと思います。

膝蓋骨内包脱臼についてはこの病気の発生する原因について学び、どう手術すれば再発を少なくできるか、術後の合併症の発生を減らすには何を気をつけるべきか学びました。

手術に関しては、膝のお皿が外れたとしても症状のない子(足をあげたり、痛がったりがない)は基本的には手術を積極的に行うべきではないというのが大前提としてあり、症状があり、ワンちゃんの生活の質が落ちる場合に手術が適応になります。

ただ、症状のある子をそのままにしていると症状が悪化し、歩けなくなることもある病気なので外科手術を行うタイミングの見極めが大切であると感じました。

学んだ技術を今後の診療に活かし、動物と皆さんの笑顔のために頑張りたいと思います。

エキゾチックアニマルセミナー

2025年02月26日

こんにちは。獣医師の山﨑です。

 

今回は鳥類の解剖学、特に呼吸器について学びました。まず前提としてワンちゃんや猫ちゃんが哺乳類の中の種の違いだとすると、鳥類の中でもセキセイインコと文鳥は全くの別の種であり、体の構造や生態が違うということです。そのためセキセイインコ、文鳥の正しい解剖学を学ぶことが大切です。

 

よく見られる病気として副鼻腔炎がありますが、オウム目とのインコとスズメ目の文鳥で副鼻腔の構造が異なり、前者は左右が繋がっているのに対して後者は独立しています。副鼻腔炎の多岐に渡る症状(くしゃみ、鼻汁、外鼻孔腫脹、眼周囲腫脹、耳漏)にも違いがでてくるので注意が必要です。

 

内科学アカデミー(JCVIM)

2025年02月21日

こんにちは、獣医師のサクマです!

 

先日、日本獣医内科学アカデミー(JCVIM)に参加してきました。3日間行われたこの大会は様々なセミナーが行われ、自分の好きな分野を聞くことができるものでした。今回は消化器、病理、神経、皮膚、画像診断のセッションを聞きました。

その中で、神経のセッションを紹介したいと思います。

 

今回のテーマは抗てんかん薬の使い分けでした。

今回のセッションで紹介されていた抗てんかん薬の第一選択は以下の4つです。

・ゾニサミド(ZNS)

・フェノバルビタール(PB)

・レベチラセタム(LEV)

・臭化カリウム(KBr)

 

大脳皮質の過興奮を抑える機構は様々ですが日本で多く使われているのはZNS、海外ではPBがよく使われています。効果と副作用の強さは以下のように紹介されていました。

有効性;PB>KBr>ZNS=LEV

副作用;LEV>ZNS>PB=KBr

 

PBやZNSは肝臓に障害を引き起こすことがあり、PBは骨髄抑制や甲状腺機能の低下もあります。KBrは腎機能の低下や猫の喘息・肺炎、ZNSは消化器症状が起きる可能性があります。LEVはかなり副作用が少なく、20倍量まで安全性があると言われています。

 

単剤でコントロールできない場合は以下の併用の方法も紹介されていました。

・PB+ ZNS

・PB/ZNS+ KBr

・PB/ZNS+ LEV

 

いずれの抗てんかん薬も個犬・猫差があったり、副作用があったりと定期的なモニタリングが大事であること、エビデンス・有効性・費用・安全性を考慮し選択していくことが大事であると感じました。

リハビリセミナー

2025年02月15日

こんにちは、看護師の石井です🐱

先日小笠原先生のリハビリセミナーを受講しました。前回に引き続き”減量”を学びました!

体重の増減の法則として、、

・単純に減量したい場合

摂取カロリー<消費カロリー

・筋肉をつけたい場合

消費カロリー<摂取カロリー というのが大切になってくるようです。

PFCとはPタンパク質、F脂質、C炭水化物のバランスが大切になってきます🍀

今回は「脂質制限VS糖質制限」の比較でした

・短期的な減量では糖質制限の方が有利ですが、長期的な減量では制限するもので有意差は無いとの事です!

筋力を維持できるのは脂質の制限で、食事の管理が簡単なのは糖質制限です。糖質制限では代用できる食材がありますが、脂質制限では糖質制限よりPFCバランスを考えなければ行けません。

コスパがいいのは脂質制限で糖質制限だと、代わりにMCTオイルなど良質な脂質を摂取する必要があり、高価だそうです。

体臭変化があるのは糖質制限で糖質制限では筋肉や肝臓に貯蔵されているグリコーゲンがエネルギーとして使用していますが、無くなると糖の代わりにケトン体が使われます。ケトン体をエネルギーとして使用するとケトーシスの状態に体がなり、ケトン臭やアセトン臭など甘酸っぱい臭いがするみたいです👃

 

減量といっても栄養バランス、必要カロリー数など色々考えなければいけないので大変だと再確認しました。単に減量といっても目的によっても方法が変わってくるのでたくさん知識をつけたいと思います✏️

内科学セミナー

2025年02月13日

こんばんは、Dr.須郷です。

今夜、内科学のセミナーがありました。

今日のテーマは消化管内視鏡検査についてでした。

内視鏡検査は消化器症状(吐き気、下痢)のある子に対して有効な検査です。

内視鏡検査のメリットは

・体への侵襲が比較的少ない検査

・検査時間が長くない

・粘膜病変の評価に優れている

ことが挙げられます。

デメリットは

・基本的には全身麻酔が必要

・消化管の全てを評価できるわけではない

・粘膜以外の病変の評価ができない(粘膜しか採取できないため)

・装置、手技に慣れが必要

などが挙げられます。

内視鏡検査を行うことで病気の診断ができ、治療に進めるのでかなり有用な検査ですが、症状が治らないからとすぐに内視鏡検査に進むのは一般的ではないです。

大切なのは問診や糞便検査、血液検査、超音波検査などをしっかりと行い、食事変更や駆虫薬の投与など基本的な治療を行い、麻酔をかける必要がある内視鏡検査を行う前に治療反応があるかを確認することです。

どの検査も一長一短があり万全なものはないのでそれを使うべき状況の見極めが大切であると個人的には思います。

子犬子猫セミナー

2025年02月12日

こんにちは。看護師の難波です。

 

jahaの子犬子猫しつけセミナーに2日間参加しました。

 

1日目はもみの木フォーラムへ参加しました。動物のために何ができるかを考え続けている熱い思いを持った、獣医師・愛玩動物看護師・動物ケアスタッフなど色々な役職の
視点から発表、議論が行われました。

特にチーム獣医療についての議論は、言葉は聞くけれどチーム医療って具体的に何だろう、現在の現場で何が実践できるのかということを話し合い、とても刺激になりました。

 

2日目はそれぞれのクラスの様子を録画したものを観ながら勉強、実践的にクラスの仕方を学びました。

 

クラス実施の上で安全性・分かりやすさ・楽しさが大切になってきます。
例えばリード管理。意識しないとダラーンとたれがちですが、これが怪我、事故につながっていきます。
自分自身のリードの受け渡し・管理しっかり意識していきたいと思います。

今回たくさんのことを学んだので業務、クラスに活かしていきます。

眼科セミナー

2025年02月11日

こんにちは、看護師の石井です🐱

先日院内にて眼科セミナーを受講しました👀

今回のテーマは「先天性眼疾患」についてでした。

先天性眼疾患とは、出生時、まぶたを開いた時、または生後6~8週までに存在する眼の異常のことを指しています。

割合としては先天性白内障が犬では多く見られるようです。実際に頭数が多いというのもありますが、他の疾患に関しては出生後安楽死されてしまう事も少なからずあるようです、、😢

 

他にも元々眼振を持っていたり、片方だけ目が小さかったりと先天的な異常を持って産まれてくる子もいますが、ものによっては生まれてからずっと付き合って生きているため、本人からしたら不快感や、生きにくさなどはほぼ無く過ごせるようです。そのため経過観察として無治療のものも多くあります。

 

全てが経過観察でいいものでは無いので、何か普通とは違う気がする、本人のQOLを下げるものでは無いかなど、1度検査してあげるのがいいかと思いました!