セミナー参加報告

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救急セミナー 報告 2/17

2025年03月04日

救急セミナー

こんにちは!看護師岩國です。

先日開催された救急セミナーについて報告します。

今回も横浜動物救急診療センター、杉浦先生をお招きし、お話を伺いました!

今回のテーマは輸血。

人に通じるところも多い獣医療ではありますが、動物の輸血と言うとあまり印象が無いところ。

輸血に大切な血液型ですが、そもそも犬猫の血液型って何型があるのでしょうか?

犬には主にDEAと呼ばれる血液型で1.1型、1.2型と人のようなA型B型ではなく、数番で存在します。また、その数に+-が設定されています。猫に関してはA型B型とAB型の3種となっています。

当院では動物の血液型を知るために採血を行い、専用の測定キットを用いて判断しています。

そうして血液型の判定を行った後、クロスマッチ試験と呼ばれる血液の凝集反応を見る作業を行います。この試験は血液に含まれる血球成分と液体成分を分離し、それぞれを混ぜ合わせて反応を見るというものです。この作業において、血球成分が凝集するかどうかで輸血可能かどうかの判断材料としています。

先生いわく、輸血に関して最もハードルが高いのがドナーを見つけることだそう。一瞬の採血でさえ難しいわんちゃん猫ちゃん、加えて1頭から手に入る血液量、それらの希少性を加味するとドナーになれる子がいかに少ないかお分かりいただけるかと思います。

当院でもドナーとなってくださる動物たち、オーナー様の協力のおかげで効果的な治療を行っていますが、まだまだ需要が上回る状況は続きそうです。

最後に、個人的に気になった内容を紹介します。1つは自己血輸血。簡単に説明すると、自分の血を薄めたり、保管したりして利用する方法です。輸血の最大のリスクである免疫反応を限りなく抑えられる他、ドナーの確保を必要としない面でとても優秀な方法に感じました。

もう1つが異種間輸血。犬から猫への輸血での論文を元にお話がありました。

どちらも量や質、保管など、リスクや設備に難がありそうであれど方法としてはとても興味深く感じました。一方、従来通りの輸血への信頼もますように思います。

私はこの講義を通して、血液の貴重性を感じ、近いうちに自身も献血行こうと思いました。

人並みに痛いのは避けたいところですが、献血に来てくれる我慢強いわんちゃん猫ちゃんに負けないよう頑張ります💪

杉浦先生、講義ありがとうございました!