セミナー参加報告

seminar

皮膚科セミナー

2024年10月20日

こんにちは、獣医師の佐久間です。

 

今回のテーマは内分泌の関与する皮膚徴候です。内分泌疾患の時にみられる“脱毛“の鑑別について学びました。

“脱毛“が認められた時に見る点として、その脱毛が毛のどこに原因があるかを考えます。原因として以下の3つに分類します。

 

1.毛幹

2.毛包

3.毛周期異常

 

毛幹に原因がある場合は脱毛の境界が明瞭、毛包の場合は脱毛以外に併発疹が認められることが多く、毛周期異常の場合は広く対称的・規則性のある脱毛が認められます。

このうち、毛周期異常が考えられた時に内分泌疾患、先天性、休止期脱毛状態を疑います。内分泌疾患による脱毛の場合は皮膚疾患以外の体調変化が認められることが多いです。ここで言う内分泌疾患は副腎皮質機能亢進症(クッシング症候群)、甲状腺機能低下症、性ホルモン失調が挙げられます。

 

皮膚は内臓の鏡とも呼ばれ、皮膚そのものの異常として徴候を発現するばかりでなく、身体機能の様々な不調を映し出します。今回学んだことを活かし、皮膚疾患のみならず、内分泌疾患も考えつつ診療を行なって行けたらと思います。