皮膚科セミナー
2025年05月09日
こんばんは、Dr.スゴウです。
先日院内で皮膚科のセミナーがありました。
今回のテーマは犬のアトピー性皮膚炎でした。
アトピー性皮膚炎は原因が複数存在する多因性の疾患と言われています。
原因として
○皮膚のバリア機能(水分の蒸発を防いだり、外界からの細菌や異物の侵入を防ぐ)異常
○皮膚表面の微生物のバランスの崩れ
○アレルゲン感作(ハウスダストマイトというダニへのアレルギー)
などが挙げられれますが、遺伝子が深く関わっていて遺伝性の疾患とも言われています。
そのため好発犬種があり、柴犬、F.ブル、T.プードル、G.レトリバーなどが挙げられます。
犬アトピー性皮膚炎の症状は痒みです。痒みが続くと患部を舐めたり掻いたりすることで赤みや脱毛が出てきます。
発症年齢は1-3歳と言われており、痒みには季節性があると言われています。
具体的には春先から症状が出始め、秋くらいには軽快する子が多いです。
症状が出る場所は脇の下、足先、内股などで左右対称的に出ることが多いです。
治療は痒み止めの使用、スキンケア、食事療法など多岐に渡りますが、痒みがあると生活の質が落ちてしまうためまずは痒み止めを使用し、生活の質を上げることが多いです。
最近は使用できる痒み止めのバリエーションが増え、病気の重症度、投薬のしやすさなどを考えて選べるようになっています。
どの薬も7割の子に効果があると言われていますが個々で特徴があるので相談しながら使用していくようにしています。
これからの季節は皮膚疾患が増えてきます。気になることがありましたら病院スタッフまでお尋ね下さい。