セミナー参加報告

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眼科セミナー

2015年08月23日

こんにちは、獣医師の松井です。

先週、眼科セミナーに参加してきました。
今回は『点眼薬の基礎』についてでした。

 

まず、同じ点眼薬でも使う動物によって、効果の程度は変わってきます。
点眼薬はメラニン色素にくっついて効果を発揮します。そのため、同じ量の点眼でも、眼の色素の薄い子は濃い子ほど効果が得られないことがあります。

 

点眼薬の選択も大切で、例えば『炎症』を止めたい場合でも使う点眼薬が変わります。
なぜなら、炎症部位が眼の表面なのか?眼内なのか?程度はどうなのか?によって作用の強さや浸透性の強さを合わせて使わなければならないからです。

 

そして、何よりおうちでやって頂く点眼。点眼した後にも、気をつけて欲しいポイントがあります。目薬は一滴の点眼で全てが吸収されるわけではありません。一部は眼の周囲に付着します。この付着した点眼薬をそのままにしておくと、刺激で脱毛してしまうこともあります。点眼後、眼の周囲はきれいに拭いてあげて下さい。

 

南房総・安房鴨川。しばらくぶりに実家へ。目の前が海水浴場なので久しぶりに防波堤からダイブと思ったのですが、まさかの大シケ…。ビーチはライフセーバーさんが筋トレしてるのみ。今年は鮫も出たみたいです。

エキゾチックセミナー

2015年08月19日

こんにちは
獣医師のあさぬまです。

 

最近は少し涼しくなってきて、秋が待ち遠しいですね。

先日、埼玉までエキゾチック動物のセミナーを受けに行ってきました!

そもそも、エキゾチックってなに?
って方もいると思いますが、
簡単にいうと、『犬と猫以外』の動物です。
なので、うさぎもフェレットも、ハムスターもハリネズミもエキゾチックです。
もちろん、カメやトカゲもエキゾチックですね。

 

獣医療の分野としてもまだまだ未熟な分野で
わからないことやできないことがたくさんあるので、日々勉強です。

 

で、今回のセミナーの内容は
『ハムスターの消化器疾患』でした(・∀・)
代表的なハムスターの消化器病としては

 

1.頬袋脱
ハムスターのトレードマークともいえる頬袋が口からでてきてしまう病気です。
原因は外傷、炎症のほかに腫瘍も多くみられます。
ハムスターの頬袋は人間の癌の研究に使われるくらい癌のできやすい場所なんです。
治療方法は基本的には手術になります。

 

2.食欲不振
一番難しい病気の一つです。
原因がはっきりしないけれど食欲がない病気です。
環境(温度、湿度)などが原因になりえます。
対症療法を行って改善がなければ、バリウム検査などの大きな検査にうつります。

 

3.下痢
ハムスターの病気の中でも非常に危険な病気です。
細菌やカビ、寄生虫などで下痢を起こし、俗にウェットテイルとも言われます。
寄生虫で重度の下痢になることは少ないですが、
特に小さい子では、下痢から衰弱や体温低下を起こし、致死率も高いです。
たかが下痢。と思わずに、早めに病院に行ってあげてくださいね。
ひどい場合は、腸がおしりから飛び出してしまう、腸脱や腸重積になります。

 

4.不正咬合
噛み合わせが悪く、歯が伸びてしまう病気です。
生活スタイルや外傷で発症することが多く、
治療は歯切りになります。
方法も麻酔をかける/かけない、ニッパー/ドリルなどいろいろありますので、
どうぞお気軽に相談してください(=⌒▽⌒=)

 

いずれの病気も放っておくと、治療が非常に困難になるので、ぜひ早めに受診してくださいね!

 

最近、我が家に猫がやってきました(o^-‘)b
まだ三か月なんですが、猫カゼの影響で両目とも見えないようです。
ですが、元気いっぱいで見ていると癒されますね。
すくすくと育ってくれるとうれしいです。

皮膚科セミナー

2015年08月09日

こんにちは看護師の田村です。

 

先日2ヵ月に1度行院内で行われている皮膚科セミナーがありました今回は犬疥癬とノミについてです。

 

疥癬とはノミやダニのような寄生虫のことを指します。疥癬は通常疥癬と角化型疥癬に分けられ、激しい痒みの症状が起きます。色々な痒みの疾患がありますが、その中でもベスト3に入るほどの痒みだそうです。通常疥癬はお腹などに直径1cm以上のブツブツが出ます。角化型疥癬は耳のフチ、かかと、肘に多くフケが発生します。

 

皮膚の表面を軽く削り顕微鏡で検査を行います。もし疥癬がいた場合には薬用シャンプーやスポット剤のお薬などでの治療が必要になります。疥癬がいる子に接触すると人も痒みが起きます。激しい痒みになるようなので注意が必要です。

 

ノミは寄生すると、ノミアレルギー性皮膚炎を起こしたり、多数の寄生によるノミ刺傷を起こします。アレルギーは夏から冬にかけての発症が多く腰周りの痒みが特徴的です。ノミの治療も駆除が必要となります。スポット剤か飲み薬での駆除を行います。こちらも同居犬に移るのであらかじめ予防しておくと安心です。お家の中の環境もきれいにしておくことも予防につながります。

 

いつもより体を掻く、フケが多く出るといった症状が見られる場合はお早めに獣医師にご相談ください

 

先日、蓮沼ウォーターガーデンに行ってきました今注目の新しいスライダーにも乗ってきました迫力満点、スピーディであっという間でしたがとても楽しく、病みつきになりそうです天気も晴れて一日楽しく過ごすことができました。

皮膚科セミナー

2015年08月06日

こんにちは
獣医師のあさぬまです。

 

先日は獣医師セミナーに多数のご参加をいただきありがとうございました。
わんちゃんやねこちゃんの健康維持に少しでもお役にたてていれば嬉しいです!

 

さて、暑い日が続きますが、
先日毎月恒例の、皮膚科セミナーにいってきました(^∇^)
今回のテーマは…
「デルマドローム」です。
何かというと、体の中が原因で起こる皮膚の病気のことです。

 

『皮膚は内臓を写す鏡』とも言われますが、
内臓の変化に伴って、皮膚病が起こることがあります。
脱毛、痒み、フケ、痂皮(かさぶた)などなど、病気やその進行度合いで変化します。

 

肝臓病や、腎臓病、癌で皮膚病になることもありますが、
一番多いのは、内分泌(ホルモン)の病気です(*_*)
ホルモンの病気は高齢になってくると出やすい病気で
痒みの少ない脱毛、左右対称の脱毛が起こることが多いです。

代表的な病気は

 

1.副腎皮質機能亢進症(クッシング症候群)
皮膚以外の症状で、多飲多尿、多食、肥満、あえぎ呼吸(パンティング)などを起こします。
皮膚では、ひどくなるとかさぶたが厚くなって、皮膚が硬くなるような石灰化という病変を作ります。
体の毛が対称性に薄くなります。

 

2.甲状腺機能低下症
皮膚以外の症状はわかりにくく、なんとなく年をとったかな?と思うような変化を起こします。
つまり、よく眠る、運動が嫌いになる、肥満などです。
皮膚では、鼻の頭と、尻尾の脱毛が起こることが多いですが、全体的に薄毛になることもあります。

 

3.性線機能異常
病気が悪化すると貧血が起こることがあります。
避妊去勢手術をしていないわんちゃんに起こります。
皮膚の症状は全体的な薄毛ですが、頭や四肢は普通のことが多いです。

 

他にも若齢から出てくる病気で、
脱毛症Xというポメラニアンなどに多い脱毛症もあります。
いずれにしても診断が難しい物もあり、奥が深いです(  ゚ ▽ ゚ 😉

今回は難しい話でしたね(@_@)

 

この間、弟の結婚式でした。
久しぶりに親戚が集まって、なんだか懐かしかったですね。
新郎、新婦ともに幸せそうで、良い結婚式でした。

眼科セミナー

2015年08月04日

こんにちは、獣医師の松井です。

 

先週、眼科セミナーに参加してきました。
今回は『眼科検査の流れ』についてです。

 

眼科の検査も他の病院同様、飼い主の皆さんの稟告から始まります。
というのも、犬種や年齢ごとに起こる疾患に違いがあるからです。
お話を聞いた後、検査開始です。

 

①外貌をチェック
眼球の大きさ、形、陥没や突出がないか等をチェックします。

 

②威嚇反射
威嚇に対して目をつぶってくれるかを見ていきます。ただ、小さい子では反応が鈍いこともあります。

 

③対光反射
瞳孔がきちんと収縮するか?視神経の構造上、異常がなければ光を当てた反対も収縮します。

 

④STTテスト
紙でできたスティックを使った涙量チェックです。ドライアイでは涙量が落ちます。

 

⑤フルオレセイン染色試験
染色液を目に付けて、角膜に傷がないかチェック。傷がついた部分は染まって見えます。

 

⑥眼圧検査
緑内障やぶどう膜炎など、病気によっては眼内の圧力が変動します。

 

⑦スリットランプ検査
光を当てて、白内障のレベルやレンズが正常な位置にあるかを確認します。

 

⑧眼底検査
網膜部分をチェックします。
たくさんあって大変な感じですね。
病気によっては定期的にチェックしなければならないものもあります。

 

我孫子にある 『てらっちょ 』というラーメン屋さんに行きました。味が濃い濃い。夜に食べたんで次の日の朝は胃がむかむかしてました

整形外科勉強会いってきました

2015年07月23日

お久しぶりです。獣医師の遠藤です。

 

先日整形外科勉強会へ行ってきました。
今回のテーマは「難しかい膝の疾患」でした。

膝が痛い・・・という主訴で来院された場合、単純に消炎剤で治らないケースや、手術が適応じゃないケースがあります。

 

靭帯の断裂や関節炎以外に「免疫介在性関節炎」や「感染」、「腫瘍」が潜んでいる場合があるのです。

これらは、レントゲンだけじゃ判断がつかないです。
治りが悪い場合や怪しい場合は、血液検査、関節液検査、バイオプシー検査を追加で行い、潜んでいるおおもとの病気を一緒にさがしていきましょう。

最近、今更ですがグリーンスムージーにはまっています。
おすすめは小松菜+バナナ+キウイ+はちみつです。
ついでに、背景にちょっと写っているSOFHIA ACTHIVE も毎日かかさず飲んでいます。

 

SOFHIA ACTIVEがどういうものかいうと、、、、腸をキレイにし、免疫力を高めるサプリメントです。
病院でもよく下痢や腫瘍の子に使っていますが、私も毎日使わせてもらっています。
とりあえず、おかげさまで健康です

顕微鏡セミナー

2015年07月05日

こんにちは!
獣医師の足立です。

最近梅雨らしく雨の日々が続いていますね(^-^;
みなさん、お身体を冷やさないようお気をつけくださいね(;>_<;)

 

先日、顕微鏡セミナーに参加させていただきました♪今回のテーマは、尿検査・糞便検査・貯留液の細胞診でした。

 

◆尿検査
おしっこがどんな状態かを見ることで、尿路系疾患の検出・全身状態の把握ができます。
おしっこの色、比重、スティック検査、沈渣を見ることで状態を見ていきます。人と同じような検査をわんちゃん・ねこちゃんでもやっているんですよ!

 

「おしっこを持ってきてください。」
と言われて、どのようにして持ってきたらいいの?と思われるかもしれません。おしっこを採る時は採尿スティックをお渡ししていると思うのですが、それにおしっこを浸していただければ大丈夫です!

早朝・食前のおしっこを採ることができるとベストです。出来るだけ早く検査ができるといいのですが、もしすぐに病院に来れない場合は冷蔵保存がいいと言われています。

 

◆糞便検査
うんちも色や臭い、硬さ、消化状態、細菌、寄生虫、細胞成分を見て、お腹がどういう状態であるかを見ています。
下痢やいつもと違う色だと思われたら、ぜひそのうんちを持ってきてください。

 

なるべく早く検査したほうが、腸内細菌活性を見れるのでベストだと言われています。

 

あとは、子犬・子猫ちゃん、飼い始めたばかりの子たちは、寄生虫がいるかどうかの検査をオススメします!なので、わんちゃんねこちゃんを飼い始めた方はぜひ一度うんちを持ってきてみてくださいね!

 

◆貯留液の細胞診
貯留液とは、胸水・腹水・心嚢水・関節液・脳脊髄液などのことを言います。
貯留液の性状を調べることで、どういった内容の物が増えているのか、なにが起こっているのかを見ることができます。これらの貯留液の検査は、必要な子だけの検査となり院内での処置となります。

先日、すみだ水族館に行ってきました!

ふよふよ泳ぐクラゲさんには、いつも癒されますね(*^^*)

ペンギンさんエリアでは、プロジェクションマッピングが行われていました\(^^)/

最後は光るドリンクをいただきました♪

皮膚科セミナー

2015年07月02日

こんにちは
獣医師のあさぬまです。

 

先日、皮膚科のセミナーにいってきました!
今回の内容は「皮膚炎」です。
わかりやすくいうと、アレルギーでおこる皮膚の病気ですね。

 

わんちゃん、ねこちゃんはいろいろな物に反応して
アレルギーを起こします。
もちろん、吐いたり、下痢という形で症状が出ることもあるのですが今回は皮膚科なので、皮膚の話ですね(^▽^;)

一般的にアレルギーが原因で起こる皮膚の症状は
「かゆみ」であることが多いです。
体のいろいろな場所をかゆがったり、場合によっては赤みやフケなど他の症状がでることもあります。

 

アレルギーの原因で多いのは、
疥癬(ダニの仲間です)、ノミ、食事です
特にノミは背中~お尻のあたりにかゆみが出ることが多く、年々ひどくなります
ノミ予防を徹底してあげるだけで防ぐことができるので、
ぜひ積極的にノミの予防をしてあげてください(^∇^)

 

他にはわんちゃんにアトピーと呼ばれる皮膚炎もあります。
体質などが関係する皮膚炎なので、薬を使って症状を和らげることはできますが
再発も多く、長く薬が必要になる難しい病気です。
アトピーは日本では柴犬が圧倒的に多いです(*_*)
脇の下、顔周り、内股や耳などを頻繁に痒がる場合は、アトピーかもしれないので早めに病院にいきましょう!

 

話は変わりますが、先日成田空港第3ターミナルから北海道に行ってきました!
第3ターミナル、初めて行きましたが、LCC用のターミナルらしいですよ♪

床は陸上トラックを思わせるようなゴム製のマットです(-^□^-)
思わず走りたくようなデザインですが、
もちろん走れないので、皆さん、空港へは余裕をもって到着しましょうね!

 

眼科セミナー

2015年06月19日

こんにちは
獣医師のあさぬまです。

 

梅雨入りして、雨ばっかり・・・
と、おもいきや意外と晴れて暑い日が続きますね。

 

先日、眼科の勉強会で成城まで行ってきました!
今回は第2回目ですね♪
今回の内容は「眼科検査について」です(^-^)/

 

眼は外から見える臓器なので、
赤かったり、白かったり、緑だったり、
目やにが多かったり、涙が多かったり、シパシパしてたり
皆さん色々な症状で連れてきて頂きますm(_ _ )m

 

もちろん、目を外からみて症状や原因がわかることもありますが、
多くの病気は病気の発見、確認のためにいろいろな検査を行います。

 

たとえば、
・眼圧の検査 :目の圧力を測る検査です。緑内障や眼内炎(ブドウ膜炎)のときに異常になります。
・シルマーティアー検査 :涙の量を測る検査です。目やに、流涙症などで測ります。
・フルオレセイン検査 :涙や目の組織を染色する検査です。角膜潰瘍などで測ります。

 

実際、検査をしてみないとわからない病気はたくさんあるので、
みなさんも目のことで何か気になったらぜひ病院に来てください!
中には早期発見できないと、失明してしまう怖い病気もあるので、気を付けてくださいね。

 

まったく関係ないのですが、
先日北海道にいたときから食べていたいと思っていたお店で、抹茶パフェを食べてきました(*^▽^*)
甘党&抹茶好きの自分にとって、しあわせな時間でした。
まだまだ頑張れそうです(o^-‘)b

皮膚科セミナー

2015年06月07日

こんにちは。看護師の田村です。

 

先日院内で皮膚科セミナーが行われました。
鉛筆今回のテーマは耳道疾患についてです。

 

わんちゃんの耳の構造は人と違い耳の穴がL字型に続いています。最初は垂直に、途中から水平になるため綿棒での耳掃除は汚れを奥に押し込んでしまうのと、奥までしっかり届かないためしっかり洗浄を行うのが難しくなります。

 

専用のイヤークリーナー(洗浄液)を使用しての耳洗浄を行うことにより奥から汚れを浮き出すので洗浄効果が得られます。
健康なわんちゃんの耳の中では耳垢を外に出そうとする働きがあり耳の洗浄は必要以上に行わなくても良いそうです。

 

外耳炎など耳道の疾患の子は定期的な洗浄と症状により内服や点耳薬が必要となります。外耳炎には症状や原因にいくつかあり、耳がベタベタになり脂腺からの過剰な分泌による炎症、アトピー性、食物アレルギー性による炎症(湿疹)などがあります。

 

アトピー性と食物性は症状が似ていますが、アトピー性の場合は季節性なので一定の時期(特に夏、暑くジメジメする時期)に症状が悪化することが多くなります。食物性は一年中季節問わず症状が現れます。食物性の場合は食事の変更で症状の改善もあるので気になる方はスタッフにご相談ください☆

 

同じ犬種でも疾患にかかる子とかからない子がいますが、もともとの耳の構造(耳垢のできやすさ、耳道の太さや長さ)によって変わります。
もし症状が出てしまっても耳の洗浄や必要によってお薬を使い、上手くコントロールしていけるようにしましょう。

 

症状を悪化させないためにも早期発見が大切になります。わんちゃんが足で耳(その周囲)を掻く、頭を振る、耳を床にこすり付けるなどの行動が見られたら耳に異常を感じているサインの可能性があるので早めに獣医師にご相談ください