皮膚科セミナー
2016年07月29日
こんにちは!
獣医師の石井です。
先日、月に1回行かせていただいてる皮膚科のセミナーに行ってきました!
今回のテーマは、内分泌疾患による皮膚病でした。
内分泌疾患は主に中高齢の犬に見られる病気で、体調や性格の変化などが見られます。
内分泌疾患で脱毛などの皮膚の異常が起きる主な病気には、クッシング症候群、甲状腺機能低下症、性ホルモン失調があります。
クッシング症候群は、副腎からグルココルチコイドというホルモンが過剰に分泌される病気です。
病因は、ステロイドの長期投与による医原性と副腎腫瘍などの内因性にわけられます。
症状としては、全身の脱毛、皮膚の石灰沈着、多飲多尿、筋肉が落ちることでお腹が膨らむなどが見られます。
クッシング症候群は、血液検査でALPという酵素の値がすごく上昇し、ACTH刺激試験で確定診断と病因の鑑別ができます。
治療は、ステロイドの休薬や副腎腫瘍の外科摘出、対症療法としてグルココルチコイドを減らす薬の内服があります。
甲状腺機能低下症は、甲状腺ホルモンの産生が低下してしまったり、他の要因により二次的にホルモンが足りなくなることで起こります。
症状は、元気や食欲がなくなったり、皮膚がたるんで寸胴になったりし、脱毛は鼻や尻尾で特にみられます。
甲状腺機能低下症は、血液検査などでの確定診断が難しく、治療の効果があるかどうかで確定診断します。 血中の甲状腺ホルモンの測定は、正常なものを除外することしかできません。
治療は、合成甲状腺ホルモンの内服です。個々で必要なホルモンの量が違うため、様子を見ながら、薬を調整することが必要です。
性ホルモン失調症は、避妊や去勢をしていない子にみられます。
卵巣や精巣の腫瘍によって、起こることもあります。
症状は、発情の変化や首やお尻のあたりに脱毛がみられます。
性ホルモン失調症も、確定診断できる特異的な検査がありません。
副腎や甲状腺の病気を除外したり、超音波診断で卵巣や精巣に腫瘍がないかどうか確認したり、避妊や去勢で症状が改善するかで評価します。
内分泌器官は、互いに複雑に連動しているため、内分泌の病気ははっきりと診断をつけることや治療が難しい病気です。
また、脱毛などは老化でも見られるため、病気かどうかの鑑別も必要です。
中高齢の子で脱毛がみられたり、体調や行動が変わったなーと思ったら、ぜひ、一度病院に連れてきてあげてくださいね(^^)
先日、AQUAPARK品川に行ってきました☆

水槽がタッチパネルになっていたり、クラゲの水槽がライトアップされていたり、とっても近代的でびっくりしました!!
ペンギンやアシカのかわいいショーに癒やされたり、イルカショーは、ウォーターカーテンと音楽に合わせてあって、迫力満点でした。














