エキゾチックセミナー
2015年02月08日
こんにちは、獣医師の松井です。
先日、エキゾチックセミナーに行ってきました。
対象は小鳥、フェレット、ウサギです。診療の基礎となる部分を専門医の先生が講義してくださいました。
まず小鳥どんな動物でも身体検査は重要ですが、彼らに関しては身体を押さえられるのが多大なストレスになってしまいます。哺乳類とは身体の構造も異なります。そこで体格の評価に「ししあて」 があります。
もともとは、鷹匠さんが使っていた技術だそうで、胸筋の付き方を見るための検査です。鳥たちはずっとケージ内にいても筋肉が衰えることはありません。
食べた栄養で恒常的に筋肉が維持できるのです。そのため、ししあてにより筋肉が盛り上がっていれば、栄養が消費されていない(肥満)、逆に痩せていれば栄養吸収できていない可能性もあります。
フェレットにも予防しなければならない病気があります。その一つにワンちゃんでも、行なわれているフィラリアがあります。異なるのは少数の寄生で命に関わるという点です。
また、フェレットは内分泌系腫瘍が多いのも特徴です。インスリノーマ、副腎腫瘍、リンパ腫で60%が占められています。また、フェレットは食物の消化管通過時間が非常に短いため、異物も要注意です。
ウサギでは、消化器疾患が多く見られます。ウサギの消化器は盲腸に細かい粒子が蓄積し発酵吸収され、盲腸便となります。牧草などの大きな物は結腸へ流れていき硬便になります。食物が偏ってしまい二つの性状をもつ便が上手く作れないと、消化器疾患につながります。毛球症は有名ですが、慢性的な胃腸うっ滞、鼓腸症でも食欲・排便低下が起こります。食欲と便の状態は日頃から気をつけてみてあげてください。
先月下旬、初詣には少し遅いですが成田山へお参りに行きました。平日なのに人がいっぱいでした。さすが日本屈指のお寺です。しっかり健康祈願してきました。