エキゾセミナー🐁
2023年08月17日
こんにちは、獣医師のあさぬまです。
最近、台風の被害が多いですが、みなさん大丈夫でしょうか?
幸い印西市は災害に強い町、といわれているので、台風や地震など自然災害の影響は受けにくいですが、
自然の力強さを目の当たりにすることばかりですね…。
さて、先日当院で初めての、エキゾチックアニマル専門医診療がスタートしました。
それに合わせて、今までオンラインで行っていたエキゾチックアニマルに関するセミナーを対面で開催することになりました。
また、今まで隔月でしたが、診察に合わせ、毎月開催できることになりました。
様々な検査を行うことが難しいエキゾチックアニマルにおいては、
対象となる動物の広く深い知識が必要不可欠です。
多くのことを知ることで、無駄な検査を省き、ひいては動物の負担を減らすことにつながっています。
今回のテーマは「デグー」です。
皆さんはデグーをご存じですか?
デグーはアンデスに生息するげっ歯類の仲間で、普段は巣穴をほって生活しています。
同じアンデスに生息する動物は、モルモットやチンチラです。
チンチラがアンデス山脈の標高の高いところ、モルモットが低いところに生息するのですが、
デグーは中腹あたりに生息する生き物です。
夏は暑く、冬は寒いため、巣穴をほって生活し、群れて生活する生き物です。
げっ歯類の中ではずば抜けて頭がいい生き物で、道具を使って物をとったり、人の言葉を理解することができます。
サルやイルカに近い知能を持つといわれており、人間でいうと5歳児くらいの知能があるようです。
そのため、問題行動が多く、退屈になると四肢などをかじってしまう。という可能性があります。
また、比較的長い間、親元で暮らす生態であるため、早期に親元から引き離されてしまうことで、
社会性を失ってしまうこともあり、新たに迎えた人が、親代わりとなって面倒をみる必要があります。
また、モルモットやウサギと同じく、切歯(前歯)も臼歯(奥歯)も生涯伸び続けます。
そのため、歯のトラブルが全体の60~70%になり、非常に多い疾患です。
身体は小さく、すばっしこいため、検査には麻酔を必要とすることが多いです。
麻酔がかけられないほと衰弱している場合は、原因がわからず苦労することも珍しくありません。
体調不良に気づいたら、早めに受診されることをお勧めします!
当院では、デグーの診察を行うことのできる獣医師が限られているため、
ご来院の前にはお電話でご確認いただければと思います。よろしくお願いいたします。
