こんばんは、Dr.スゴウです。先日、内科学のセミナーが院内でありました。
今回は膀胱炎についてのセミナーでした。
膀胱炎は猫と犬で原因が大きく異なります。
猫ちゃんは飼育環境(多頭飼育、トイレの環境、飼い主との接し方など)、本人の性格、季節などによるストレスが原因となり膀胱炎になる動物です。
人や犬とは異なり通常は細菌性の膀胱炎はあまり多くはありません。
上記のように様々なストレスが原因なので治療はそれらのストレスの軽減がメインになります。再発しやすい病気であり、長期的なケアが必要になる病気なので飼い主様ご家族がこの病気について理解できるようにお話をする事が私たちの役割であると考えています。
犬ちゃんの膀胱炎は人と一緒で細菌性の膀胱炎が多いです。
原因となるのは腸にいる大腸菌や腸球菌が外陰部から膀胱に入ってしまう事です。
また、疲れているときやおしっこの量や回数が減る冬場は症状が出やすいです。
治療は菌に効果のある抗生剤の投与がメインになりますが、最近は抗生物質の乱用による薬剤耐性菌の出現が社会的な問題となっていることから症状がない場合(尿検査での血液反応のみで見た目の血尿や頻尿などの症状がない、細菌が検出されたが血尿、頻尿などの症状がない)は抗生物質は投与せず経過をみる事が推奨されています。
また、使用する場合も長期間の使用はせず、効果がない場合は尿を無菌的に採取し、どの抗生剤が効果があるのかを調べる検査(薬剤感受性検査)を行う事が望ましいです。
ご自宅の犬猫ちゃんに頻尿、しぶり(踏ん張っても尿がでずらい)、トイレ以外での排泄などの症状がある場合はスタッフまでご相談ください。