こんにちは、獣医師の浅沼です。
先日、2日間に渡り東京農工大学で開催された獣医循環器学会に参加してきました!

以前は年に2回各地で開催されていた学会ですが、
新型コロナウィルス感染症の影響で、長らく対面開催が見送られていました。
今回は、対面とWEBでのハイブリッド開催となりましたが、2年振りくらいに参加しました。
WEBではもちろん参加していましたが、やはり現地で参加することで、緊張感や盛り上がりを感じることができ、より身が入る学会となりました。
以前と比べプログラム数や規模が縮小されているので、今まで通りとはいかないですが、また以前と同様に闊達な意見交換がされる学びの場になればとと思います!
今回は、症例報告会で多数の症例報告を聞いてきました。
一人が経験できるものには限界がありますが、いつ何時悩ましい病気に出会うかわかりません。
そんなとき、沢山の経験を共有していれば、自分がわからなくても、誰かがわかる!このときの学会で報告されていて知ってる!
とういことで、その子を助けられるかもしれません✨
特に学会では難しい病気に対し、飼い主様の許可をいただき死後に解剖検査をし、病気の原因や死因を特定している病気も多数取り上げられます。
獣医の循環器分野は、確定診断がとても難しく、なかなか病気の把握が難しいですが、亡くなったあとまで、後の子達のために詳細な検査に協力してくれる動物たちには、感謝しかありません。
また症例報告以外に、アドバンスセミナーという形で、日進月歩の循環器分野での新たな知見を深めるセミナーがありました。
今回のテーマには循環器疾患の外科治療。
というテーマもありました。
少し前まで心臓病といえば治らない病気でした。
しかし近年、技術や機器の進歩によって、今まで治らなかった心臓病がどんどん治る病気になってきています。
一般的な動物病院では難しいものばかりですが、手術できる病気を知ることは、正しく飼い主様に情報を伝えることができ、治療の選択肢を増やすことになりますし、なにより完治できるかもしれません!寿命が短くなりがちな心臓病ですが、これから先病気があっても元気に生活できる子が増えてくれるといいな。と思います✨
最後に···
私事ですが、この度獣医循環器学会の認定医に合格することができました!!
認定医制度は20年ほど前に、循環器分野に深い知識を持つ獣医師の育成および認定を目的に制定された制度で、現在全国で150名程度しか認定医はいません。
毎年約5〜10名が認定医として合格しますが、今年は12人の合格者を輩出し、光栄にもその一人となることができました!
今後も慢心することなく、地域医療の発展および、もちろん循環器以外の分野でも、動物の力になれるよう。また飼い主様の希望や心配に沿った医療がご提案出来るように、一層頑張りたいと思います!
循環器分野でも、それ以外でも何かお困りのことがあればご遠慮なくお声掛けいただければと思います!
