リハビリセミナー
2017年03月25日
こんにちは看護師の田村です。
3月ももうすぐ終わりです。春らしい日も増えてきましたが、まだまだ寒い日も続くようなのでみなさん体調を崩さないように注意してくださいね。
先日院内でリハビリテーションセミナーが行われました。
今回は神経疾患のリハビリテーションについて行い、その中の一つの「胸腰部椎間板ヘルニア」のリハビリについてお伝えします。
この疾患の好発犬種としてダックスフンド、ペキニーズ、パグ、シーズー、ビーグル、コッカースパニエルなどに多く見られます。
胸腰部椎間板ヘルニアにはグレードが1〜5まであり、痛みの症状のみから、後肢が麻痺してしまい歩行ができなくなってしまう場合があります。
椎間板刺激が存在する子は内科療法で機能回復を目指します。
・ケージレスト(動きの制限、安静にする)、コルセットの装着をして患部の炎症を沈静させる。
・内服薬でペインコントロール(痛みの管理)をする。
・運動療法の一つとして起立訓練を行う。
椎間板刺激のない状態の子は外科療法(手術を行い)機能回復を目指します。
〈術後早期からの理学療法の開始〉
・引っ込め誘発運動→関節可動域の維持、足をつまんで感覚の刺激を与える
・起立訓連→起立姿勢の再教育、体幹筋のトレーニング
・座位訓練→座位姿勢の再教育、骨盤位置の修正
・車イスでの歩行→歩行を補助するために、四肢での姿勢維持
・マッサージ
・トレッドミル(水中、陸上)
など、その子に合わせたプログラムを組んで行います。
リハビリは目標設定を行いその目標に向かい無理のないプログラムで行っていきます。
院内でのリハビリテーションはもちろん、ご自宅でのリハビリテーションも必要となるため、獣医師、看護師と飼い主様が一つになって行うことが重要です。
院内でのリハビリテーションの様子の一部です
ドッグマッサージ、水中トレッドミルを行っています。
健康な子でも日常ケアの一環で行うこともできます