皮膚科セミナー
2015年06月07日
こんにちは。看護師の田村です。
先日院内で皮膚科セミナーが行われました。
鉛筆今回のテーマは耳道疾患についてです。
わんちゃんの耳の構造は人と違い耳の穴がL字型に続いています。最初は垂直に、途中から水平になるため綿棒での耳掃除は汚れを奥に押し込んでしまうのと、奥までしっかり届かないためしっかり洗浄を行うのが難しくなります。
専用のイヤークリーナー(洗浄液)を使用しての耳洗浄を行うことにより奥から汚れを浮き出すので洗浄効果が得られます。
健康なわんちゃんの耳の中では耳垢を外に出そうとする働きがあり耳の洗浄は必要以上に行わなくても良いそうです。
外耳炎など耳道の疾患の子は定期的な洗浄と症状により内服や点耳薬が必要となります。外耳炎には症状や原因にいくつかあり、耳がベタベタになり脂腺からの過剰な分泌による炎症、アトピー性、食物アレルギー性による炎症(湿疹)などがあります。
アトピー性と食物性は症状が似ていますが、アトピー性の場合は季節性なので一定の時期(特に夏、暑くジメジメする時期)に症状が悪化することが多くなります。食物性は一年中季節問わず症状が現れます。食物性の場合は食事の変更で症状の改善もあるので気になる方はスタッフにご相談ください☆
同じ犬種でも疾患にかかる子とかからない子がいますが、もともとの耳の構造(耳垢のできやすさ、耳道の太さや長さ)によって変わります。
もし症状が出てしまっても耳の洗浄や必要によってお薬を使い、上手くコントロールしていけるようにしましょう。
症状を悪化させないためにも早期発見が大切になります。わんちゃんが足で耳(その周囲)を掻く、頭を振る、耳を床にこすり付けるなどの行動が見られたら耳に異常を感じているサインの可能性があるので早めに獣医師にご相談ください