セミナー参加報告

seminar

循環器セミナー参加報告

2024年01月15日

みなさんこんにちは!獣医師の園田です。

 

先日、循環器専門の先生から血圧を下げる血管拡張薬のお薬について講義を受けさせて頂きました。

わんちゃん猫ちゃんも様々な原因から心臓や腎臓への負荷がかかることで高血圧となり、肺に水が溜まる肺水腫や血栓が血管に詰まってしまう血栓症を併発したりすることで時に命に関わってしまいます。

体の中で様々なホルモンやホルモンを作動する形に変換する酵素が関わっており、血管拡張薬も大きく五つの種類に分かれその効果を発揮して血圧を下げるように働きます。

 

今回は具体的な症例や文献の紹介をして頂き薬の容量や休薬のタイミング、効果の判定を教わりました。

小動物医療に関わり約一年、循環器分野は特に技術的にも知識的にも高度に感じる部分が多いのですが、資料をもとによく復習をしてまずは知識を身につけようと思います!

VOA整形実習

2024年01月11日

こんにちは、獣医師の江木です。

今日は小林聡先生によるVOAの整形実習セミナーに参加してきました。

整形器具の使用方法を学び実際に使用し、脛骨と大腿骨の3D模型を用いて手術手技を学び実践しました。

大腿骨頭遠位成長板骨折の整復、大腿骨頭切除術、脛骨粗面転移術の実習をしました。

骨模型を使用すると皮膚や皮下組織、筋肉、靭帯などがないため、それらをより意識して手技を学ぶ必要があります。

今回実際に自分の手を動かしたことで、器具の使い方に慣れ、これまでよく分からなくて苦手意識を持っていた手技が1つあったのですが、よく理解できてとても楽しく学ぶことができました。

外傷の子で組織損傷がひどかったり、経過が長く筋萎縮が進んでいたりすることもある為、正常の子と解剖が異なる子の手術でも困らないよう、筋肉の起始・終止などを含め、より細かく解剖学を知っておく必要があると感じました!

救急セミナー🫀

2024年01月11日

こんにちは、看護師の泉山です!

先日に救急対応実践セミナーがありました。

 

今回は心肺蘇生について学び、その中でも「電気的除細動」が印象に残りました。電気的除細動は不整脈になっている心臓のリズムを一旦リセットし、正常なリズムに戻す役割があります🫀

 

《電気的除細動の方法》

1.準備ができるまで胸部圧迫を止めない。

2.動物の姿勢は仰向けにする。

3.バトルで心室を挟むイメージ

4.「離れて」の声がけ

5.充電後、ショックを実施

6.ショック実施後、すぐに胸部圧迫開始

 

基本的には胸部圧迫を続けた上で、電気ショックを与えます。そして、どんな時でも声かけが1番大切だということを改めて思いました。

電気的除細動を行う際も周りの安全確認のために「離れて」と声をかけます。他にも、急患が来た時の対応の動画を見て、スタッフそれぞれが自分の役割を声に出して言っていました。(例→薬吸ってます。時間測ります。など)

また、事前の準備も大切で重要です。セミナーの先生が病院で行っているのは、注射・薬などが準備されている救急用のボックスがあったり、緊急薬投与早見表でどんな動物、犬種が来てもパッと見て必要な分量の薬を吸えるようにしていました。前もって準備しておくことで、焦らず早く適切な対応ができるようになります。

今回学んだことや実際に使えそうなことは自分でも取り入れていきたいなと思います!

皮膚科セミナー

2024年01月11日

こんにちは、獣医師の森本です!

先日、皮膚科専門の先生による院内セミナーがありました✏️

今回は「皮膚科の検査」に関して、教えていただきました。

皮膚科の検査は様々な種類があり、代表的なものは以下のものになります。

・毛検査:毛を抜いて、毛の状態などチェックする検査

・掻爬検査:皮膚の表面を削り病原体の検出などを行う検査

・皮表細胞診:皮膚の表面にガラスを押し当て菌の感染の有無などを検出する検査

今回のセミナーではこれらの検査で検出できる病気の概要、検査結果の解釈の仕方や教科書には書いていない皮膚科の専門の先生ならではの検査のコツなどを教えていただきました✨

教えていただいたことを糧にして、一頭でも多くの動物に還元していければと思います❗️

 

眼底疾患👀

2024年01月05日

こんにちは!獣医師の山野です。

本日は眼科セミナーを受講しました✍🏻

今回のテーマは眼底疾患でした👀

眼底とは網膜といった目の1番奥の組織のことをいいます。

網膜は外から入ってきた光を光信号に変換し、視神経に送信する役割をしており、視覚の維持をしています。

わんちゃんや猫ちゃんの網膜にはタペタムという人間にはない組織があり、この構造物が網膜にあるおかげで、暗いところでもわずかな光で見えることが出来ます👀 暗いところで動物の目が光っているように見えるのはタペタムのおかげです🥺

さて、わんちゃん猫ちゃんでいちばん多い(ほとんどがわんちゃんですが)網膜疾患に遺伝性網膜変性症という疾患があります👁

遺伝性網膜変性症とは、遺伝性、両眼性の網膜の変性が進行する病気で、最終的には盲目に至ると言われています😨

遺伝性の病気で、最初は網膜の血管が細くなり、だんだん網膜の血管が無くなってしまいます。網膜の血管がなくなると、網膜の栄養が行き渡らなくなり、視細胞が機能しなくなり、視覚を失います。

ダックスフンド、トイプードルにおおく、多くは3-5歳で発症します👀

残念ながらこの疾患に治療法はなく、失明を遅らせることもできません💦

ただ早期発見することでその後の併発疾患に備えることができるので、何かご不安なことがあればすぐにご相談ください

エキゾセミナー🐢②

2023年12月25日

こんにちは、獣医師のあさぬまです。

年の瀬ですね。

2023年も早いもので、あっという間に終わってしまいそうです💦

 

先日、院内で開催されたエキゾチック動物のセミナーに参加しました。

今回のテーマは、前回に引き続き「カメ」です。

前回の話から進んで、今回はカメの雌雄と、生活を学びました。

 

まずはカメの雌雄判別から。

カメの雌雄判別の最初のステップはサイズです。

基本的には、カメはオスが小さく、メスが大きいという特徴があります。

メスは卵を産む必要があるので、体格が大きいようです。

他には、尻尾のサイズで判断可能です。メスは短い尻尾ですが、オスは大きく長い尻尾を持ちます。

時として甲羅に入りきらず、横向きに収納する様子が見られます。

最後に爪です。

特にミシシッピアカミミガメに特徴ですが、オスは爪を使った求愛ダンスを行うので、

長い爪をしています。

家で飼育するために長い爪は邪魔になるかもしれませんが、爪切りはカメにとって魅力を半減させる行為なのかもしれません💦

 

そして、飼育環境です。

まず前提として、カメは外気温動物(以前は変温動物と言われていました)です。

つまり外気温に自分の体温が左右されます。

動物の体には様々な酵素があり、新陳代謝や生命活動に役立っています。

酵素などの物質には、ある特定の温度域で活性が最大になる。という特徴があります。

そのため、カメも自分の体温をしっかり適温にしないと、暑すぎても寒すぎても十分に活動できません。

丁度いい体温のことを、至適体温といいますが、それを作り出すために最良の外気温を至適環境温度範囲といいます。

カメを自宅で飼育するためには、その至適環境温度範囲を作り出す必要があります。

そのため、ミズガメでも、リクガメでも、

①ホットスポット:体温をあげるための場所(自然界では日なた)

が必要です。

また、甲羅の発育には紫外線が欠かせません。そのため

②紫外線ライト

も必要です。

基本的には、①、②は別々に必要ですが、一つのライトで二つの機能を併せ持つライトもあります。

また、飼育環境の中に温度勾配が必要なので、全面に①のライトが当たるようでは、暑くなりすぎてしまいます。

一部に①を当て、それ以外の場所には、水をいれる(ミズガメ)、シェルターを作る(リクガメ)ことが必要です。

他にも必要なものはいくつかありますが、長くなりそうなので、ここで区切りにしたいと思います。

 

カメはとても長寿な動物ですが、

生活環境のトラブルによって寿命がとても短くなることが多いです。

代謝が遅いため、一度病気になるとなかなか治らないという問題もあります。

当院では、月に一度エキゾチック動物専門外来を設けております。

カメなど専門性の高い動物の診療も受け付けておりますので、ご心配な場合は、お電話でご連絡をお待ちしております。

皮膚科セミナー

2023年12月24日

みなさんこんばんは、獣医師の園田です!

 

今回全6回の皮膚科セミナーの最終回に参加してきました!

テーマは皮膚病の治療、でした。

これまで5回で学んだことを総合しつつ、症例に対して鑑別診断していき最終的には痒みや皮膚の悩みを解決するための薬選びや治療方針の立て方を学びました。

加えて遭遇しやすい脂漏症という脂っぽくなりやすい体質の子がかかる皮膚炎、外耳炎についても講義を受けました。

お薬の内服はもちろんですが、外用シャンプー、適切な保湿なども効果があります。

暑さの抑えられている今はまた暑くなる次の季節までのコンディションを整えておく期間とも言われています。診察室で相談を受けた時に適切なアドバイスができるように今回もよく学んでおきたいと思いました!

improve 口腔外科実習

2023年12月22日

こんにちは!獣医師の市川です!

今月も大阪で開催される口腔外科実習に参加しました。

海外から獣医歯科専門医の講師を招き、実施されるこのセミナーも早くも残り2回となりました。

今月はケースレポートの提出もありましたので通過できるかヒヤヒヤしております😓

さて、今回のテーマは全歯の抜歯術および口腔歯肉フラップ術、口蓋裂整復法、下顎骨折時の整復手技、口腔内腫瘤発生を想定した顎骨切除法、下顎結合分離症例に対する整復方法などなど盛り沢山で学んでまいりました。

歯周病の進行や口腔内腫瘍の出現によりどうしても抜歯の必要や病的な顎骨骨折のリスクは高まるため、歯科処置を実施する上で大切な手技をてんこ盛りで学ぶことができました!

実際に専門医の先生に指導をしていただけるので、どの点を気をつけていく必要があるのか客観視できて大変充実していました!

今後の治療に活かしていきたいです!

臨床病理症例検討会

2023年12月22日

こんにちは!獣医師の市川です!

今月も臨床病理症例検討会に参加してまいりました。

今回の内容はFIP(猫伝染性腹膜炎ウイルス感染症)に関しての症例検討が印象的でした。

FIPは猫コロナウイルスによって引き起こされる致死性のウイルス性疾患で、ウイルスに対しての免疫複合体が形成されることにより多臓器に肉芽腫のような免疫反応を引き起こす疾患になります。

従来は治療法がなく、感染は死に直結するとして、猫の飼い主様の中でも有名な病気です。

しかしながら、近年特効薬が見つかり、反応性がある子に関して長期生存が期待できるようになりました。

今回は実際症例を交えて、FIP診断までのプロセスと発生しやすい臨床兆候の整理、治療時の注意事項を学びました。

当院でもFIP治療薬を常備しておりますので、治療を検討している方がいればぜひご相談ください。

眼科セミナー

2023年12月22日

こんにちは!獣医師の市川です!

今回も眼科セミナーを受講してまいりました。

今回の内容は

①眼瞼腫瘤の診断・治療ポイント

②虹彩膨隆の治療検討

③コリーアイや視神経乳頭形成不全などの眼底疾患

④ぶどう腫による強膜ヘルニア

⑤線維性血管膜形成による高眼圧症

について学びました。

中でも眼瞼腫瘤に関してポイントを整理すると、

①皮膚、マイボーム腺、結膜のどこから発生しているのか

②マイボーム腺や涙点など彼蓋している範囲と内眼角あるいは外眼角のどちらに近いのか

③角膜への損傷が現状生じているのか

この3点を念入りに観察した上で治療方針を決めるとのポイントを学びました。

今後の診察でもポイントを押さえた診察で、わかりやすい説明を心がけていきたいと思います。