小動物CT研究会
2022年12月16日
こんにちは、獣医師のあさぬまです。
どんどん年末が近づいてきていますが、今年中にやりたいことリストは増えていて、焦っています💦
皆様は年の瀬の準備はどうですか?
先日、CTの勉強会に参加してきました。
今回のテーマは『膵臓』
膵臓ってあまり馴染みのない臓器ですよね?
身体のほぼ真ん中あたりに位置し、地味だけど、なくてはならない重要な臓器です。
今回は犬の膵臓疾患がテーマでしたが、その中でもインスリノーマと膵炎について説明がありました。
◎インスリノーマ
インスリノーマとは、血糖値をさげる働きのあるインスリンを過剰に分泌する悪性腫瘍です。
腫瘍自体は比較的小さいことが多いですが、低血糖を示し、発作を起こしたりするため、症状は重くなります。
超音波検査でも見つかることはありますが、発見できる確率は50%程度で、見つからないこともあります。また、複数腫瘍があったり、転移していたりすることもあり、治療を選択する事が難しいこともあります。
一方CT検査では100%とはいえないものの、多くの腫瘍を見つけることができるため、非常に優れた検査です。
◎膵炎
犬において膵炎と診断されることは非常に多いですが、その診断にはかなり曖昧なケースもあり、軽症〜重症まで様々です。
他の病気に併発して膵炎を認めることもあり、より重症では血栓を併発して死亡することもあります。
膵炎のときは腹部の痛みが強く、超音波検査が難しいこともあるため、CT検査は重症度や、予後を予測するために有効だと言われています。
いずれの病気もCT検査が必須ではないかもしれませんが、CT検査をすることでわからなかった部分がクリアになったりするため、治らない場合には考慮してあげたほうがいい検査だと思います!
もし、検査を希望の場合は事前予約制なので、まずはご連絡いただければと思います。