画像診断セミナー
2021年09月17日
こんにちは、獣医師のあさぬまです。
我が家の猫がずーっと毛布の上にいるのを見ると、
夏が終わったんだな…。と思う今日この頃です🎐
さて、先日画像診断セミナーに参加しました。
大学の後輩で、今は画像診断の専門医として働いている先生を招いて、
2か月に1度程度、レントゲンや超音波検査について教えてもらっています。
画像診断は、それぞれの臓器ごとにポイントとなる見方があるのですが、
今回のテーマは「胃」でした。
胃。というと1つの臓器なので簡単に思えるかもしれませんが、非常に奥深い臓器です。
まず、胃は食道から続き噴門という入り口をスタートとします。
その後、胃底、胃体と広がり、最後に幽門部を経て十二指腸といわれる小腸につながります。
大切なポイントは胃の端から端まで観察すること。
そのために重要なことは必ず食事を抜くこと。そして毛を刈ることです。
病気の子では食欲不振や嘔吐などによって食べられないことが多いので、胃には食べ物が入っていないことが多いですが、
健康診断時には食事をとってくると胃は判断できなくなってしまうので、注意してください。
また、消化管の超音波検査で重要な点は、どの部分の腸か?をしっかり確認することです。
腸は身体のなかで数か所しか固定されていないので、ぱっとみた腸がどこなのかを判断することが困難です。
そのため、胃~十二指腸。直腸~盲腸。その他(小腸)。と3つのパートに分けて通して観察することが大事です。
小腸の病気は内視鏡検査では確認できないので、詳しい検査には、開腹検査が必要となります。
超音波検査は麻酔を必要とせず、被爆の心配もなく、非常に体の負担が少ない検査です。
しかし、専門的な技術や知識が必要になり、動物の状態によって見えるものが変わる可能性があるため、
繰り返しの検査が必要になることもあります。
嘔吐や食欲不振のみならず、健康診断としても超音波検査の持つ力は大きいので、
何か気になることがある際には、お気軽にスタッフにお申し付けください!