臨床病理セミナー
2017年01月13日
こんにちは、獣医師の松井です。
毎月参加している臨床病理セミナーに行ってきました。
7歳のミニチュア・ダックス 去勢済♂で3〜4日前から嘔吐し、元気も食欲もなくなっていた子で黄疸も出ていました。
血液検査で軽度貧血、肝数値上昇が見られました。超音波検査では肝臓腫大、軽度腹水も見られました。
今回は黄疸の部分について、少しお話しします。
黄疸が出る原因には肝臓に入る前(肝前性)、肝臓中(肝性)、出た後(肝後性)の3つが考えられます。肝前性は溶血によるもの、肝性は肝細胞壊死等、肝後性は胆管の閉塞が原因です。
黄疸があること自体が肝細胞に良くないので、胆管鬱滞がないのがわかれば、ウルソ酸で酸化を改善します。ここまでは黄疸に対する対処です。
根本的な治療に関しては抗生剤ないしはステロイドになります。胆管は消化管につながっているため、感染の可能性があります。血液検査で細菌と戦う好中球数が高かったり、形態に変化があれば抗生剤を使っていきます。そうした変化がなく、慢性経過をたどっている場合、ステロイドを使うことがあります。中高齢になると、様々な抗原に晒されてきているため、自己免疫の可能性があるためです。
上記のように
治療は検査の数値だけでなく、スライドグラスにひかれた細胞の形を見て決めてたりします。
しばらく、ラーメン食べてなかったので、八千代にある『どてちん』に行ってきました。
久しぶりに食べるとおいしい。