こんにちは、獣医師のあさぬまです。
突然暑くなりましたね💦
5月なのに、真夏日が続いて春を飛ばしてしまったようです。
暑さに慣れない時期は熱中症のリスクがあがるので、皆さん注意してくださいね!
さて先日、整形外科のセミナーに参加してきました。
内容は、「再手術が必要だった大腿骨骨折」です。
大腿骨とは、いわゆる太ももの骨ですが、かなり太い骨なので、交通事故などの大きな衝撃を受けた時に骨折が起こることが多いです。
後ろ足の力をしっかりと受け止める必要があるので、強固な固定を行う必要があります。
骨折の癒合(治癒)には、解剖学的癒合と、生物学的癒合の二つがあります。
解剖学的癒合とは、単純な骨折などで、骨同士をぴったりくっつけることで治療する方法です。関節部の骨折など、骨が全くズレなく治ってくれないと困る部分に適応されることが多いです。
一方で、生物学的癒合とは、粉砕骨折などで、骨同士をぴったり合わせることができない場合に、骨の治癒能力を抑えないように骨折を治す方法です。骨をぴったり合わせることができない場合に適応されます。
大腿骨の場合は、大きな力がかかり粉砕骨折になりやすいので、解剖学的癒合は得づらいです。
生物学的癒合の場合は、治療に用いたプレートなどに強い負荷がかかるため、強固なプレートを用いる必要があります。
そのため、十分な術前計画や、丁寧な手術、正確な手術手技などが大切です。
実際の手術の症例を交えながら、手術の注意点や、陥りやすいミスを整形外科の専門医の先生から レクチャーしてもらいました。
基本原則にのっとり治療していくことが大切である。と痛感したセミナーでした。