麻酔セミナー
2022年12月05日
こんにちは、獣医師の井上です🐈
今回は院内にて麻酔科の石塚先生による麻酔セミナーを受講して来ました。
今回は昇圧剤(血圧を上げる薬)がテーマでした。
麻酔をかける時に起こる有害事象として低血圧は一番のリスクになって来ます。動物は血圧を正常に保つことで血液を全身に送り循環を保っています。また、それぞれの臓器には血圧の自動調節能があり、臓器ごとにも必要な血圧があります。
つまり血圧を正常に保つことは循環や臓器を正常に保つことと同義になります。
麻酔薬や麻酔維持薬、出血により血圧は下がってしまいます。そこで、基準よりも下がってしまった子に関しては昇圧剤が必要になってくるのです。
しかし、昇圧剤には種類がありそれぞれの血圧、心拍数、心臓の状態や麻酔時間etcにより使い分ける必要性があります。そこで、麻酔科医による昇圧剤の考え方や使い分けを丁寧に解説してくださいました。論文だけでは分からない実践麻酔による講義は獣医師のみならず看護師さんにもとても有意義な時間になりました。
日々の手術、麻酔または入院管理においても活かしていきます。
麻酔のリスクがとても心配な患者さんの為に、当院は麻酔科の先生が月に1、2度来ているため、麻酔に関してもご心配なことがありましたらお気軽にご相談下さい。