院内皮膚科セミナー
2022年11月23日
こんにちは!獣医師の山野です!
先日村山先生による院内皮膚科セミナーを受講しました。
今回のテーマは猫のかゆみ行動についてでした🐱
猫ちゃんの皮膚病は難しいと言われています😳 わんちゃんは皮膚病に対して特徴的な皮膚病変が見られるのに対して、猫ちゃんの皮膚病の特徴的な皮膚病変は限られていて、特定の臨床徴候しか見られません。例えば、わんちゃんの場合は食物アレルギーによる皮膚病変と菌が感染してできる皮膚病変は見かけで区別できることが多いですが、猫ちゃんの場合は食物アレルギーの皮膚病変も感染症の皮膚病変も同じような症状を示してしまうことが多く、さらには皮膚病変ができる体の部位も一緒だったりするせいで、原因がよく分からないことがあります😖
今回は猫ちゃんでよく見られる特徴的な皮膚病変のひとつである“頭頸部掻把痕“を紹介したいと思います。頭頸部掻把痕とは頭部は首を掻きむしることが原因で脱毛、皮膚の赤み、フケなどが生じる症状のことをいいます。猫ちゃんでは痒みを起こす細胞が頭や首に多く分布しており、他の部位に比べて痒みが悪化しやすいと言われています。また、猫ちゃんの頭や首は脂腺の分布も多いため、夏の暑い時期になると一時的に痒みが発生する場合があります⚡️
頭頸部掻把痕を生じる疾患としては、食物アレルギー、ノミアレルギー、猫アトピー性皮膚炎、猫疥癬、耳疥癬、皮膚糸状菌症、顎ニキビ、精神的な要因などがあります。頭頸部掻把痕だけで考えられる原因がこんなにあるんです😨 実際の診察ではこれら1つ1つの原因を除外していきながら本当の原因を探っていきます👀🔎📰
改めて猫ちゃんの皮膚病は難しい💦と思いましたが、とっても勉強になるセミナーでした☺️ 猫ちゃんの皮膚でお困りのことがあればぜひご相談ください✨