循環器セミナー
2022年11月28日
こんにちは!獣医師の山野です。
先日循環器セミナーを受講しました。
今回のテーマは猫の肥大型心筋症でした🐱
本題に入る前に心臓の流れについて簡単に解説します🤔
体の中を巡った血管は大静脈となって、大静脈▶︎右心房▶︎右心室と流れたあと、肺を経由し、左心房▶︎左心室▶︎大動脈となって、再度体の中を循環します🫀
心筋症とは、心臓の筋肉である心筋に異常が出る病気で、その中でも肥大型心筋症では左心室の筋肉が分厚くなります。心筋が分厚くなる原因はあまり解明されてはいませんが、猫特有の遺伝子変異かもと言われているそうです😳
心臓は心筋の拡張と収縮を繰り返すことで、全身に血液を送り出すポンプのような働きをしています。左心室の心筋全体が肥厚し、硬くなったり伸縮性が低下したりすると、左心房から流れてくる血液が左心室内に流れにくくなります。左心に鬱滞した血液は左心内圧を上げ、左心室から左心房へ逆流するという悪循環を辿ります。左心内圧が上がってもある程度までは心臓や肺が無理に働くことで、症状を伴うことはありません。しかし病状の進行とともに心臓や肺で補える限度を超えると左心房に鬱滞した血液が心臓や肺の血管内にとどまっていられなくなり、肺水腫、胸水貯留などを認めるようになります。いずれの場合も、心不全の進行は呼吸機能を著しく傷害し、治療が遅れれば死に至るため一刻も早い対処が必要となります。
今回は猫ちゃんの肥大型心筋症を診断するための超音波アプローチを教えていただきました✨ 今回の学びを糧に心臓病を診断できるように頑張ります🔥