セミナー参加報告

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麻酔学校第5回

2024年10月29日

こんにちは!看護スタッフの榎澤です🍀

早くも麻酔学校第5回です、、

とてもためになるセミナーなのでまだまだ開催してほしいぐらいです🥲

 

今回は循環管理に大切なことを学びました。

 

心拍出量

平均血圧

前負荷

後負荷

これらは麻酔での循環管理に大切なことで、ポイントを学びました。

 

・心拍出量    循環の中で左心室から大動脈に流れ出る量のことを言います。つまり心臓から全身に送られる血液の量です。大動脈にはたくさんの酸素やGluが流れています。心拍出量が少ないと全身の器官に栄養がいかず元気が出ません。

 

・平均血圧   臓器に血液を送る圧のことです。この平均血圧のことをMAPといい手術中MAPが下がらないか随時確認が大切です。しかし心拍出量がしっかりあってMAPがあるのか、血管収縮によってMAPがあるのかを見極める必要があります。

 

・前負荷    心室に戻ってくる血液量のことです。前負荷が少ないと脱水や出血を疑います。多い場合は輸液量が多すぎるなどを考えます。

 

・後負荷    大動脈に血液を送る心筋の圧のことです。多い場合は血管収縮していて流れにくい可能性があります。

 

これらを麻酔管理で考えながら輸液や薬を使っていきます。

薬を入れる際はどの受容体に効くか考える必要もあります。β受容体は1心臓の収縮を高める、2血管拡張、気管拡張があります。つまり心拍出量に関係している受容体です。α受容体は血管収縮、つまり血圧上昇に関係している受容体です。

 

手術中の平均血圧の確認は心拍出量なのか、血管収縮なのかを見極めて麻酔薬の選択ができるようにこれからも勉強していきたいと思います!

ラスベガス外科実習

2024年10月29日

こんにちは、獣医師の久米です🐱
先日ラスベガスへ外科手術の研修に行かせていただきました✈️

今回の実習は内容が盛りだくさんで、
1日目は会陰ヘルニアの整復、リンパ節、唾液腺の切除、気管切開、甲状腺の摘出、タイバッグ、直腸外科を学びました。
2日目は短頭種起動症候群の手術、肝葉切除、前立腺切除、恥骨坐骨切開からの骨盤アプローチ、
3日目は上顎、下顎切除や全耳道切除、胸部外科、骨盤を含む断脚術を学びました💭
講義も実習もやりごたえのある内容で、解剖を再確認しながらできる実習はすごくみのりのあるものだと感じました。
実際には行う機会の少ない外科も講師の先生方のでもをみて実践できるのが数少ない機会だと思うので、とても貴重な経験となりました!
実習後は一緒に行った先生方と食事に行ったり、少しだけカジノを楽しんだりと実習以外でも人生の学びになることがたくさんありました✨

今回学んだことは全てこれからの手術に活かせるものばかりだったので、実際の業務に活かしていきたいです🐱

建物の大きさも煌びやかさも日本とは桁違いのキラキラした街でした✨

しつけセミナー

2024年10月26日

こんにちは!看護師の難波です!

 

先日、院内のしつけセミナーに参加しました。
今回は少しでも動物の病院でのストレスを減らすためにできることというテーマの続きの内容でした。
ご褒美のあげ方・使い方、種類、状況に応じたご褒美などを、先生の病院で行っている場面を動画で参考にしながら学ぶとともに、
当院での診察や治療、トリミングでの実践をシェアし、評価していただきました。

 

ワクチンなど食べても問題ない診察ではおやつを取り入れて、おやつに夢中になっている間に注射する。またおやつよりも痛みや不安、緊張が勝ってしまうこには、無理におやつを食べさせるのではなく、終わってからの回復の時間を大切にするといいです。

診察(病院)が痛いこと・嫌なことで終わらないよう、終わってからご褒美(おやつ・おもちゃなど)をあげるのも1つの方法です。

また音を使うというのも有効な方法の1つと学びました。
例えば肛門腺や体温測定を行う時、どうしても動物はお尻の方に意識がいってしまいます。
そこでおやつの袋のしゃかしゃか音などを頭の方で鳴らすとそっちに意識がいきます。

 

 

少しでもストレスを減らす方法には犬種や状況、動物のサインなど様々な要因を考慮する必要があり、正解がある訳ではありません。
様子を見ながら頑張ってくれている動物のストレスを減らせるように観察・工夫をしていきたいと思います!

リハビリセミナー🦴

2024年10月26日

こんにちは、看護師の石井です🐱

先日小笠原先生のリハビリセミナーを受講しました。内容は前回に引き続き、サルコペニア(筋量、身体機能低下)についてでした。

筋肉量や身体機能が低下してしまい少しでもQOLを向上させるために筋力トレーニングを行えると筋肉量の低下、寝たきりの介護の苦労が少しでも軽減できるのかなと思いました。

 

RM=最大反復回数

一定の重さに対して何回反復できるかにより限界となる運動強度を判断することができる。

1RM=全力で1回だけ挙げられる重量(最大筋力)

総負荷量=トレーニング強度×回数×セット数

筋肥大をさせるには高強度のトレーニングが効果◎

ただ、筋量を増加、維持させたい子の中にはシニアだったり大きな負荷をかけられない子もいます。そういう時に高強度のトレーニングをハードに行ってしまうと体に大きな負担になってしまいます。

運動強度のトレーニングとして

①低強度×回数セット:多め

②高強度×回数セット:少なめ

で行うとシニアにも若い子、健康な子にも同等の効果が得られます。

また運動のスピードと筋肥大の効果として

運動スピード速い(~4秒)、中程度(4~8秒)は同程度の効果が得ることが出来、遅い(8秒以上)だと筋肥大効果はないとの事でした。

 

当院でもリハビリに来る子は月齢や疾患、目標とすべき事はバラバラなのでその子にあったトレーニングペースを考えて取り組みたいと思います💪

インプルーブ外科セミナー

2024年10月23日

こんにちは、獣医師のあさぬまです。

寒暖差が激しいですが、日中暑い日でも、風に秋を感じるようになりましたね!

 

先日、大阪で行われた外科のセミナーに参加してきました。

定期的に参加しているセミナーですが、

今回のテーマは『副腎、膵臓、甲状腺、上皮小体』でした。

馴染み深い臓器として、①副腎、②膵臓を紹介します。

①副腎:

腎臓のそばに左右存在する臓器です。

主にホルモン分泌をつかさどる臓器で、血糖値をコントロールしたり、体のミネラルバランスを調整したり、血圧に関するホルモンを分泌する、

とても重要な臓器です。

副腎は非常に小さく、4mm程度しかないのですが、その機能は計り知れません…。

手術が必要になる場合は、副腎が腫瘍になってしまっていることがほとんどです。

副腎の腫瘍は、ホルモン分泌性の有無で分けられますが、普通の検査ではそのホルモン量を知ることはできないため、

採血や尿検査でホルモン測定を行うことで、診断します。

内科治療を実施されることも多いですが、病気の種類によっては、早急に対応する必要があります。

副腎は非常に血管に近い部分に存在する臓器なので、進行すると、

腫瘍が血管の壁を破って、血管の中にまで進行することがあります。

ホルモン分泌していない腫瘍は、症状がないので、定期的に健康診断をしてあげましょう!

 

②膵臓:

消化酵素を分泌する外分泌機能と、ホルモン分泌をする内分泌の2種類の機能を持つ臓器です。

犬や猫で膵臓の手術が必要なことは少ないですが、主に癌で摘出することがあります。

しかし、膵臓癌は非常に転移しやすく、診断時に転移が存在することがほとんどです。

また、膵臓は身体にとって重要で替えが利かない臓器を囲んでいますので、

積極的に治療する場合は合併症の心配もしなくてはいけません。

症状は原因にもよりますが、下痢や嘔吐などの症状のほかに、発作が起こることもあります。

これはインスリノーマといわれる血糖値を下げるインスリンが大量に分泌される腫瘍の影響です。

 

いずれも難易度の高い手術ですが、適切な治療が寿命や元気な期間を延ばすことにつながるので、

定期健診と、何かあればすぐご相談ください!

皮膚科セミナー

2024年10月20日

こんにちは、獣医師の佐久間です。

 

今回のテーマは内分泌の関与する皮膚徴候です。内分泌疾患の時にみられる“脱毛“の鑑別について学びました。

“脱毛“が認められた時に見る点として、その脱毛が毛のどこに原因があるかを考えます。原因として以下の3つに分類します。

 

1.毛幹

2.毛包

3.毛周期異常

 

毛幹に原因がある場合は脱毛の境界が明瞭、毛包の場合は脱毛以外に併発疹が認められることが多く、毛周期異常の場合は広く対称的・規則性のある脱毛が認められます。

このうち、毛周期異常が考えられた時に内分泌疾患、先天性、休止期脱毛状態を疑います。内分泌疾患による脱毛の場合は皮膚疾患以外の体調変化が認められることが多いです。ここで言う内分泌疾患は副腎皮質機能亢進症(クッシング症候群)、甲状腺機能低下症、性ホルモン失調が挙げられます。

 

皮膚は内臓の鏡とも呼ばれ、皮膚そのものの異常として徴候を発現するばかりでなく、身体機能の様々な不調を映し出します。今回学んだことを活かし、皮膚疾患のみならず、内分泌疾患も考えつつ診療を行なって行けたらと思います。

超音波検査実習

2024年10月18日

こんにちは!獣医師の山野です!

先日画像診断(超音波検査)の実習を行いました✨️

 

今回のテーマは右上腹部でした。

右上腹部とは胃〜十二指腸(小腸)〜膵臓〜胆管辺りのことで、超音波検査で綺麗に画像を出すのが難しい場所です🤔

 

何故難しいかというと、

①肋骨の中に臓器が入り込んでしまったり、胃の内容物で被って見えない

②そもそも各臓器の位置が把握しにくい

③個体によって臓器の配置が若干異なり、一筋縄ではいかない

以上の理由で、苦手な先生は多いはずです💧

 

今回しっかり教えていただいたので、診察でもより生かせていけるように頑張ります💪

眼科セミナー👁

2024年10月18日

こんにちは!獣医師の山野です!

先日眼科のセミナーを受けてきました👀

症例の写真を見ながら参加の先生たちと議論するようなスタイルでした✨️

 

いくつか症例がありましたが、すごく珍しい症例があったのでご紹介します。

 

白内障とは目の中の水晶体が混濁している状態のことをいいます。

ほぼわんちゃんでみられ、多くが中高齢(7-8歳)以上から発症します。原因は加齢性の変化、内分泌疾患(糖尿病)、遺伝など様々です。

自分もわんちゃんでしか白内障を見たことないのですが、ごくまれに猫ちゃんでも白内障になることがあるそうです👀

 

猫ちゃんの白内障の原因は大きくわけて2つです。

1つはぶどう膜炎など目の中のトラブルが元々あって、それが原因で白内障が進んでしまうケースです。こちらはたまにみられます。

もう一方は原発性の白内障で、このタイプの白内障は生まれた瞬間から白内障なんだそうです🐱

猫ちゃんは瞳孔がほそーいので気づきにくいですが、よくよく拡大鏡でみると白内障を発見できます🔎

 

猫ちゃんの白内障はわんちゃんと違って、白内障があるからといって何か治療が必要だったり、目が見えなくなったりはしないことが多いですが、子猫のうちから目が白いかも…と思ったら目の検査をしてもらうことをオススメします✨

眼科セミナー

2024年10月16日

こんにちは、獣医師の今井です。

先日眼科セミナーを受講しました👁️
今回のテーマは点眼薬でした。

私たち人間もドライアイ対策や眠気覚ましとして点眼薬(いわゆる目薬)を活用しますが、動物たちの眼科でも検査や治療のために欠かせないお薬になります。

自宅でワンちゃん猫ちゃんの点眼をするのをなかなか難しいと感じる方も多いかと思いますが、いくつかポイントがあります!

①点眼薬を動物の視野の後ろ(後頭部)から近づける

②眼の中央ではなく、白目の部分に滴下する

③眼から溢れた分はしっかり拭き取り、皮膚炎や脱毛、痒みを防ぐ

また、点眼薬の種類によっては冷蔵や遮光など保存方法にも規定があるのでご注意ください💡

眼科セミナーは今回の受講で折り返し地点なので、しっかり復習して診察に役立てていきたいと思います!

リハビリセミナー

2024年10月14日

こんにちは!看護師の田村です。

小笠原先生のリハビリセミナーに参加させていただきました。
前回に引き続き加齢に伴うサルコペニアについての内容でした。
まずサルコペニアを判断する基準として、
・全身状態・病歴、治療・投薬、サプリ・食事内容や量・日常動作 の確認を行います。更に、運動器、神経学的評価、姿勢や運動、動作の評価を行ってサルコペニアを判断していきます。
加齢に伴うサルコペニアは完全に予防したり、元に戻すことは不可能とされているため、進行を遅らせることを目的とし、①食事で摂取するたんぱく質を増やす②適度な負荷をかける運動を行います。
①たんぱく質摂取量
若齢〜成犬より50%多く必要とされる報告もあったそうです。
実際に過去のデータでも45%たんぱく質含有フードの方が14%含有フードより筋量低下が有意に少なかったとの研究結果もあり、適切なたんぱく質の摂取の必要があることが分かります。
②運動では負荷が大きい運動と小さい運動を取り入れてバランス良く行います。
負荷が大きい運動では、
・ジャンプや階段の昇降・引っぱり運動・歩腹前進
負荷が小さい運動では、
・立位でのサイクリング運動・お手・犬座↔︎立位・体重移動
などを組み合わせて行います。
また、サルコペニアの要因となる加齢の進行を加速させる要因として、
・ストレス(吠える、分離不安など)
・環境(騒音、多頭飼育での他の子との関係性など)
・遺伝
・合併症
・栄養不足
・運動不足
が挙げられています。
すぐにできる対策としても、生活環境の見直しを行うことが大切です。
その上で、適切な運動と栄養(たんぱく質の摂取)をしてサルコペニアの進行を遅らせる取り組みを行っていきましょう。
リハビリの専門外来でもシニアケアについてご相談いただくことも可能です。
事前予約制となりますので、希望の方は当院までご連絡お願いします。