内科セミナー
2021年08月28日
こんにちは、獣医師のあさぬまです。
先日は急に雷雨が始まり、びっくりしましたね💦
診察にいらした動物でも、怖がってました。という声を多くお聞きしました。
停電や火災につながる可能性もありますが、災害時の準備は大丈夫ですか?
災害用の備蓄がある。というご家庭は少なくないかもしれませんが、
動物の食餌や、持病がある子は内服薬などの備蓄はありますか?
いざというときのために、普段から早め早めのフード購入や診察を心掛けてくださいね✨
さて、先日内科のセミナーがオンラインで開催されました。
今回のテーマは『巨大食道症』
その名の通り、食べ物を胃に送る食道が拡張してしまい、うまく食事を胃に届けられない病気です。
嘔吐や吐出が増えることで誤嚥性肺炎を起こしやすくなり、
また、食餌が上手に採れないことでやせてしまう病気です。
巨大食道にはいくつか要因がありますが、一般的に、先天性あるいは、二次性(後天性)があります。
その内、後天性要因で比較的多いのは、重症筋無力症や腫瘍です。
重症筋無力症とは全身的に筋肉がうまく、長く動かなくなる病気です。
食道の筋肉に生じると食道拡張を示すようになります。
診断は、血液検査などで行うことが多いですが、すべての症例が簡単に診断されるわけではなく、
血液検査で異常が認められず、診断に苦労する場合もあります。
以前は、治療反応が良くない。とされていましたが、最近は薬剤投与により良好に生活できるようになる子が
多いようです。
診断がつくまでは、食餌をあげるときに頭を高くする姿勢をとることで誤嚥のリスクを減らせます。
多く遭遇する病気ではないですが、頻回で治りの悪い嘔吐など、気になる症状がある場合は、
早めに相談してくださいね。