こんにちは
獣医師のあさぬまです!
2月も早くも終わってしまいそうですね。
今年に入ってもう2か月経つのか…。と、おもってしまいます。
2月~3月はセミナーや研修が多く、ご迷惑をおかけします。
さて、先日
横浜で行われた内科学アカデミーと
品川で行われた腹腔鏡セミナーに参加してきました。
内科学アカデミーは、ほぼ毎年参加させていただいています。
毎年、ベーシックな内容からかなり発展的な内容まで、充実したアカデミーです。
今年は、主に循環器分野の講義を聴講してきました。
まず、循環器学会の認定医講習会に参加してきました。
今回、2つの講習会を受けたことで、全42個ある認定医講習会を全部受講したことになります!
認定医の受験資格を得るにはあと2年ほどかかるのですが、
しっかりと勉強を続け、少しでも飼い主、動物の生活を豊かにするお手伝いが出来るように頑張ります。
今回のアカデミーのトピックは、
「心臓の複雑な動き」でした。
心臓は合計4つの部屋で成り立っています。上下、左右の4つです。
その4つの部屋が、とても複雑な動きで効率的に血液を送っています。
また、心臓の収縮も、単純に開いて閉じて。の動きではなく、
雑巾を絞るように、ねじれの運動をしているといわれています。
心臓の超音波の検査では、「心臓の各部屋がしっかりと同期して動くこと」「心臓がしっかりとねじれること」
の2つを正確に評価することは、非常に困難でしたもやもや
近年では、発展的な超音波検査により、この心臓の複雑な動きをより鮮明にとらえることができるようになってきました。
しかし、人医療以上に検査結果にバリエーションがあり、
まだまだ発展途上の検査分野であるという印象です。
すぐに、日常の治療に役立つ技術ではないようですが、
心臓が非常に複雑な動きをしていて、超音波で見られるデータには限りがある。
と認識する、いい機会になったと思います。
日ごろから、動物の様子や体調を気にかけて、検査結果のみを当てにすることがないように、診察に臨もうと改めて意識しました。
次に腹腔鏡セミナーですが、
腹腔鏡は人の方でもまだ30年ほどしか歴史がない、非常に発展的な分野です。
しかし、低侵襲で、痛みや傷の少ない手術として幅広く認識されており、
人医療では多くの手術が、すでに腹腔鏡、胸腔鏡での手術によって行われています。
動物の場合も様々なメリットがある腹腔鏡手術ですが、
主なメリットは、低侵襲(痛みが少ない)であること。
そして、拡大視が可能であることです。
そもそも、体の小さい動物では、人に比べて腹腔鏡が非常に難しいといわれています。
しかし、体が小さいからこそ、拡大して術野を見ることが可能な腹腔鏡は、適用をしっかり守れば、非常に有効な治療方法になる可能性が高いです。
当院でも、腹腔鏡手術を選択することが可能になっています。
特に、避妊手術では、手術をした動物の飼い主様から痛みが少ないようだ。と喜びの声をいただくことも多く、実際、手術をしている感覚としても、手術後の痛みは少ない印象があります。
他にも、臓器の生検や摘出でも腹腔鏡を使用して、治療することが可能です。
膀胱結石や消化管異物の摘出も腹腔鏡を使用することができます。
しかし、手術の目的は、腹腔鏡を使用することではなく、病気を治すこと。であるため、手術前に細かな検査を行い、どの治療を選択することができるのか、
よく相談させていただくことが大切であると考えています。また、セミナーの講師を同じようなことを繰り返し訴えていましたメモ
これからまだまだ発展していく分野であるため、より多くの病気に対し、痛みの少ない、安全な医療を提供できるように精進していきたいと思います。
先日、2月なので…。ということで、大好きな北海道のお菓子屋さんのプリンをいただきました。とろける食感で、いつ食べても本当においしい。
やっぱり、プリンは飲み物でした。