セミナー参加報告

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しつけセミナー

2024年08月19日

こんにちは。看護師の難波です。

先日、しつけセミナーを受講しました。今回はしつけの考え方を学びました。

犬は自分にとってその行動が得になるか損になるかで、行動頻度や行動発現が変化します。

叱るという行為は犬にとっては分かりづらく、誤解を招きやすいです。例えばトイレ以外の場所で排泄してしまったのを叱るとします。
犬はここでしたらいけないのだ!ではなく、排泄が悪いことなんだと理解してしまうかもしれません。
そうなると隠れて排泄するようになります。
また叱られることでは正解を教えることはできず、信頼関係の崩れや攻撃的になってしまうこともあります。

そのため褒めて教えていきます。
教えるポイントは
・してほしくない行動はさせない
・人が求めている行動をおしえる
・犬がわかるように褒める
です。
犬が分かるように褒めるというのは、いい子!という声がけはもしかしたら犬にとっては伝わっていないかもしれません。なので確実に伝わるごはんなどを使用します。

ご褒美のリストを作ると良いです。
犬が好きなもの(食べ物、おもちゃ、その他)をランキングをつけてあげていきます。
これは状況に応じて使い分けるためです。いつもよりその子にとって強い刺激があるのならば、いつものご褒美では弱いくなるためです。

改めて犬がどう理解するかということを考えることが重要だと感じました。

リハビリセミナー

2024年08月18日

こんにちは!看護師の前寺です🌼

先日のリハビリセミナーではシニアケアについて学びました。

筋量低下や身体機能が低下することを「サルコペニア」と言います。サルコペニアが起こる要因として1次性と2次性があります。1次性には加齢が関与しています。2次性には活動(寝たきり)、疾患(悪性腫瘍など)、栄養(吸収不良)が関与しています。

サルコペニアは周囲長測定や散歩の長さ、活動性の低下(台に乗らなくなったなど)で判断します。

当院では、シニアケアとして筋肉量維持のためにリハビリに通っているわんちゃんもいます。気になった方はスタッフにお声がけ下さい!

VES年次大会in北海道

2024年08月17日

こんにちは、獣医師のあさぬまです。
先日は大きな台風が近づいてきました。
停電などの被害にあわれた方、大丈夫でしょうか?
今後も気を付けていく必要がありそうですね…。

先日、北海道で行われた学会に参加してきました。
麻酔や集中管理にかかわる学会だったのですが、初開催となった今回のテーマは『呼吸管理』でした。
いくつかセッションがありましたが、
①犬や猫の肺炎
②症例検討
③挿管管理
④挿管時のピットフォール
⑤ARDSと肺炎
が今回のセッションでした。

その中でも、①犬や猫の肺炎のお話をさせてください。
『肺炎』という診断名は、比較的よくつけられますが、よくわからないから全部肺炎。と診断されていることも多いです。
肺炎は、感染性肺炎(主に細菌)、誤嚥性肺炎、間質性肺炎などに分類されます。
感染性肺炎はどの子でも起こりえる疾患ですが、多くの場合は、膿は少し重いので、レントゲン検査では、下方向に変化が強く生じることが特徴です。
誤嚥性肺炎は特に高齢の動物で起こります。口の中の細菌が原因になってしまったり、嘔吐したものを吸引してしまうことで生じます。手術後に起こる場合や、発症の直前に嘔吐などの兆候がある場合が多いです。これも、感染性肺炎と同様に、レントゲン検査では下方向に変化が出てくることが多いです。
ただし、誤嚥の場合は、寝ている向きや姿勢によっても吐物が流れる方向が異なるので、一概に下方向とは言えず、
中には片側だけ。というような分布をします。
肺炎の中でも、一番難しい病気が『間質性肺炎』です。
間質性肺炎、あるいは間質性肺疾患は、様々な病気の総称です。
人では、特発性肺線維症、好酸球性肺疾患、過敏性肺症など多数の病気が分類されます。
診断には病理検査(肺を一部切り取って検査)や、気管支内視鏡検査が必要ですが、そのどれも麻酔が必要であり、
多くの施設では実施が難しいことが現状です。
そのため、動物では人ほど病態が解明されておらず、診断、治療ともに非常に難しい病気です。
いくつか動物でもわかっている病気もあります。

・特発性肺線維症(IPF)
ウェスティーに好発することが知られている疾患です。
人では予後が非常に悪い病気で、治療困難ですが、ウェスティーの場合は、人と病態が異なることが多く、
同じ診断名がついていますが、ステロイド治療でやや改善することもあり、寿命も人ほど短くありません。
一方で、猫でも好発しますが、猫では病態が様々で、肺癌との関連が示されているものもあり、
予後は要注意な疾患です。

・通常型特発性肺炎(UIP)
ペキニーズで好発することが知られています。
人と同様に有効な治療法がなく、予後が非常に悪い疾患です。
中央生存期間も40日程度と報告されています。

・特発性器質化肺炎(COP)
レントゲン検査での病変は派手だが、人、動物ともにステロイドに対する反応がとても良く、著効する。
間質性肺疾患では珍しく、『治る』間質性肺疾患ともいわれる。

難しいとされる間質性肺疾患ですが、近年はCT検査で特徴的な所見を認めることもあり、
徐々に診断される機会が増えています。
ただし、呼吸が苦しい動物に対しCT検査をすることも容易ではなく、設備や技術が必要です。
ですが、呼吸困難な動物では、治療の遅れが致命的な結果を招くこともあります。
当院でも、非典型的な所見を持つ動物では、極力CT検査を行い、早期診断に努めています。

もちろん、苦しいという症状を起こす病気は、心臓病や貧血など様々ですので、
呼吸器以外の多角的な視点の検査は必須です。
何かお困りのことがあれば、スタッフまでお気軽にご質問ください。

皮膚科セミナー🦠

2024年08月17日

こんにちは、獣医師の佐久間です!

先日、皮膚科セミナーに参加してきました。今回のテーマは皮膚の感染症でした。

皮膚の感染症は犬の皮膚疾患の中で1番多く、猫においてはそこまで多くはない疾患です。犬の皮膚感染症で、よく遭遇する疾患は以下の3つです。

・膿皮症
・ニキビダニ症
・皮膚糸状菌症

膿皮症はいわゆる黄色ブドウ球菌が悪さをしている疾患です。黄色ブドウ球菌は健康な犬の皮膚にもいる常在菌ではありますが、さまざまな要因で皮膚に悪さをしています。膿皮症に見られる症状として、赤み、フケ、脱毛などがあります。

ニキビダニ症は毛根周囲に感染する疾患です。ニキビダニも健常な犬の皮膚に存在する常在菌です。症状としては皮膚の脱毛、毛穴に一致したボツボツ、黒色に変化するなどがあります。

皮膚糸状菌症はいわゆるカビによる疾患です。人にも感染する人獣共通感染症であり、この疾患は毛の周囲に感染し、脱毛、フケ、かさぶたなどの症状が認められます。

これらの皮膚感染症は日頃の診察でよく遭遇する疾患のひとつなので、症状、特徴、分布などを踏まえ、今後の診療に活かしていきたいと思います!

野崎さんセミナー

2024年08月17日

こんにちは。看護師の田村です。
社会労務士の野崎さんのセミナーに参加させていただきました。
今回のテーマは「well-being」についてです。
皆さんはwell-beingと言う言葉を聞いたことはありますか?直訳すると、Well(良い)being(状態)と訳され、身体的・精神的・社会的に良好な状態にあることを意味します。
その中でも、主観的ウェルビーイングと客観的ウェルビーイングに分類されます。
<主観的ウェルビーイング>
→自分が感じること
・仕事のやりがい
・人生への満足度
・肯定的な感情
・幸福感
<客観的ウェルビーイング>
→数値で比較できること
・健康状態
・教育水準
・収入
・社会的地位
以上のように分類され、主観的幸福度が高まるとパフォーマンスが高くなり、従業員満足度も上がります。それにより従業員定着率も高くなると言われています。
人は幸な時(心の在り方や気分がポジティブな状態)に脳が活性化し、やる気も生じるので、結果的に物事が良い方向に進みます。
幸福度が高まると生産性も高まると言われていますが、その要素として挙げられる項目として、
・仕事に没頭している
・自立的に仕事ができている
・仕事にやりがいを感じている
・自信を持って仕事に取り組めている
・物事の考え方がポジティブである
・レジリエンスが高い(ストレスの回復力)
・親切のリサイクル
・コミュニケーション
が挙げられています。
以上を学んだ上で、ミズノ動物クリニックでのウェルビーイングを考えました。今回はリーダー層のスタッフで参加させていただき、それぞれの考えや必要な取り組みを共有し合いました。それぞれが考えを知ることができて良かったのと、根本的な考えは同じ方向を向いていると実感できたのが良かったです。また、今後もリーダー層でも協力しながらスタッフ一人一人の働きやすい職場づくりにも貢献していけたらと思います。

内科セミナー

2024年08月13日

こんにちは、獣医師の今井です。
先日、内科セミナーを受講しました。今回のテーマはFIP(猫伝染性腹膜炎)でした🐈FIPは猫コロナウイルスの感染によって発症し、治療しない場合には致命的となります。発症すると活動性の低下や発熱などの非特異的な症状の他、腹部に腫瘤を認めたり、神経症状や皮膚症状を引き起こすこともあります。
FIPは単一の検査で診断を行うことが難しく、血液検査や画像診断と併せて貯留液・病変部の細胞診、逆転写PCRを行って他の疾患を除外することでようやく診断することができます。
治療には抗ウイルス薬を使いますが、長期投与のリスクや人のコロナウイルス感染症治療薬を流用する場合に生じる倫理的問題など、考えるべき課題もいくつかあります🤔

私は獣医師として働き始めてから実際にFIPの症例に出会ったことはまだありませんが、今後罹患した子を診察した時にしっかり診断・治療できるように知識を蓄えていきたいです!

インプルーブ外科セミナー

2024年08月11日

こんにちは、獣医師のあさぬまです。

ムシムシした日が続きますね…。

突然の雷雨や地震など不安定な日が多いですが、災害に備えて過ごしましょう。

 

先日、大阪で行われた外科のセミナーに参加してきました。

今回は、3日間に渡り気道外科および、胸部外科のことを学んできました。

今回は、

①喉頭麻痺に対するタイバック手術(片側披裂軟骨側方化術)

②動脈管開存症(PDA)に対する結紮術

③心膜切除術

などを学んできました。

 

気道の異常を生じる疾患は、呼吸困難などを起こしていることが多いため、

緊急的な対応や、治療が必要です。

そのため各疾患のことをよく理解しておく必要があります。

①喉頭麻痺:

のどには喉頭(こうとう)といわれる空気の出し入れを行う場所があります。

普段は神経の働きで調節されて開閉していますが、高齢になると神経の働きが弱くなることで、うまく空気を吸い込むことができなくなります。

神経の働きをもとに戻すことは難しいので、喉頭を開いたまま固定することで、呼吸をしやすくします。

披裂軟骨という軟骨を側方に移動させる術式なので、片側披裂軟骨側方化術という名前がついています。

のどの周囲には重要な臓器がたくさんあり、大きく傷を開くこともできないので、触診で構造を把握しながら手術を進めます。

 

②動脈管開存症(PDA)

動脈管とは、胎児期に大動脈と肺動脈をつなぐ血管です。

胎児の間は肺に空気を送る必要はないので、肺に送る予定のすべての血液を大動脈へ流します。

生まれた後では肺に血液を送るために、動脈管は締まり、それぞれの血流が独立します。

しかし、その血流が独立しないで動脈管が残ってしまう病気が動脈管開存症(PDA)です。

先天性の心臓病なので、聴診や心エコー検査で診断します。

様々なタイプがありますが、開胸術で血管を縛ることで治療します。

非常に大きな血管のそばで手術を行いますし、一歩間違えれば大出血につながり、命にかかわります。

丁寧で繊細な手術が必要になります。

 

③心膜切除術

心臓の周りには硬く丈夫な膜である心膜があります。

心膜は心臓を感染や周囲の臓器から保護してくれる機能を持つ反面、その心膜の内側に血液や膿がたまってしまうと、心臓の動きを著しく制限してしまいます。

また、珍しいですが、心膜自体が炎症や癌で硬くなってしまう病気もあります。

そういった病気では、心膜を切除し、心臓の動きを開放してあげる必要があります。

それが心膜切除術です。

手術自体は、心膜を切り取る。という非常にシンプルなものですが、肺や心臓、神経といった大事な臓器のすぐそばで、広範囲に心膜を切除する必要があり、

非常に気をつかう手術です。

これら3つの手術は内容は様々ですが、手術により劇的に症状や寿命を改善する効果が期待できるものです。

いずれも決して頻繁に遭遇する病気ではないですが、

いざ遭遇した時にはきちんと手術ができるように日々精進する必要があります。

今回のセミナーでは、これらの疾患以外にも多くの胸部および気道の手術を学びました。

苦しく困っている動物の助けになるように、しっかり知識と技術を復習したいと思います。

 

もしお困りのことがあれば、遠慮なくお問い合わせください。

接遇セミナー

2024年08月11日

こんにちは、獣医師の今井です。先日、接遇セミナーを受講しました。
今回のテーマは「互いを尊重した言葉遣い」でした。患者様と病院スタッフ、そしてスタッフ同士でのコミュニケーションで気を付けるべきことを実例を交えながら学びました。

日頃から丁寧な言葉で話すよう意識はしていますが、うっかり二重敬語を使っていたりすることもあるので正しい言葉遣いで話せるよう今一度気をつけようと思います💪また、病院の業務に余裕がある日も忙しい日も、スタッフ同士お互いを気遣った声かけをして、明るい雰囲気で働けるように私自身意識していきたいです!

しつけセミナー

2024年08月11日

こんにちは。看護師の難波です。

先日しつけセミナーを受講しました。
今回は犬のボディーランゲージを学びました。
犬のコミュニケーションには尿や糞、フェロモンなどの嗅覚を用いたもの。吠えや鳴き声といった聴覚を用いたもの。姿勢や表情といった視覚を用いたものがあります。
それぞれ利点がありますが、ボディーランゲージは視覚を用いたコミュニケーションです。自分の気持ちをリアルタイムに相手に伝えることができます。
特徴としては近距離から中距離で伝えられ、相手の反応を見ながら瞬時に切り替えることができます。
同種間だけでなく、異種間のコミュニケーションにも有効です。

ボディーランゲージを見るポイントとしては姿勢、尾、耳、口角、目・視線、被毛、しぐさです。
また普段からの様子を知っておくのが重要で、部分的に判断するのではなく体全体や状況をよく観察して総合的に見ることが大切です。

例えば同じ攻撃姿勢でも、好戦的では体は前に重心があり、尾は強く硬直し耳は前方に傾きます。一方で恐怖で防御的な時は重心は後ろにあり、尾は下に巻き込まれ耳は後方に倒れます。

嬉しい、楽しい、怖い、不安、嫌だ、、、と犬ちゃんは自分の気持ちをサインとして体にだしています。
たくさん観察し、ボディーランゲージを理解していきたいと思います。

眼科セミナー

2024年08月04日

こんにちは、看護師の石井です🐱

先日院内で眼科セミナーを受講しました👀

今回のテーマは犬の眼球内腫瘍についてでした。眼球内にできる腫瘍と言っても種類があり、腫瘍が眼から主に原因とされる原発性腫瘍とリンパ腫や転移性腫瘍など他の疾患が原因となって目に腫瘍が出来るものに大きく別れます。

診察では目に光を当てて目の中の構造を確認したり、腫瘍が疑われる時は超音波を使って確認します。治療として基本的には外科的切除を行います。局所切除もできますが、術後の疼痛などの管理が難しかったり、すでに失明していたりする場合は眼球摘出をする方が動物のQOLの向上になるので1つの手段として考えてあげられるといいなと思いました。

次回は猫の眼球内腫瘍についてです。犬とはまた原因などが違うのでしっかり学びたいと思います😊