セミナー参加報告

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リーダーズキャンプ🌴

2025年03月10日

こんにちは、獣医師のあさぬまです。

3月になって温かくなったと思いきや、雪が降ったり、また寒くなってしまいましたね…。

早く温かくなってほしいですね☀

 

先日、2泊3日でリーダーズキャンプに参加してきました。

昨年も参加させていただきましたが、今回は、元々ディズニーリゾートでカストーディアルキャストとして働き、

日本におけるディズニー教育の礎を気づいた、鎌田洋さんの話を聞いてきました!

 

ディズニーリゾートに行くと、幸せな気分になる方が多いですよね?

なんとリピート率は98%以上になるそうです。

もちろん、特別なアトラクションやショーが魅力の一つかもしれませんが、

多くの人を惹きつけて止まない魅力は、そのキャスト(従業員)ではないでしょうか?

ディズニーリゾートでは、キャストが一人一人考え、いつでもゲスト(お客様)に幸せを届けられるように仕事をする理念があるそうです。

ディズニーリゾートの創始者であるウォルトディズニーが考えたディズニーの理念は、

『We create happiness』

幸せを作ることこそが、自分たちの仕事である!

という誇りをもって仕事をしているとのことでした。

鎌田さんの配属された『カストーディアルキャスト』という仕事は、

日本語では、美の管理人と訳されますが、平たく言うと、掃除の人です。

その中でも鎌田さんはナイトカストーディアルキャストに配属されたそうです。

ナイトカストーディアルとは、夜間清掃員のことです。

ゲストもいない、アトラクションも動いていない、キャラクターもいない

そんな中で仕事をすることに、はじめは疑問や、手を抜く感情があったそうです。

しかし、アメリカで清掃を担当していた『そうじの神様』ともいうべき人と出会い、

どんなところにも手を抜かない。

自分のしている仕事がいかに素晴らしくて、いかに大切なことなのか?をきちんと理解できるようになったそうです。

一見直接ゲストと関係なさそうなナイトカストーディアルでも、

翌朝を迎え、期待に満ちたゲストを気持ちよく迎えるためにとても大切な役割を担っている。ということに気づいて

より仕事に対し、誇りをもって働くことができるようになったと言っていました。

 

ディズニーでは、行動規準として

①安全

②礼儀正しさ

③ショー

④効率

+インクルージョン(多様性を歓迎し、尊重すること)

をあげています。

そのどれもが大切ですが、すべて実行するのは『人』です。

すべてのキャスト(スタッフ)が組織の役割を理解し、すべての訪れる人を満足させたい!という気持ちをもって

成長できるようにするためのノウハウをたっぷり聞くことができました!

 

もちろん、いらっしゃる飼い主様や動物たちになるべく満足のいくものを提供したい!

という思いは変わりませんが、より一層精進し、

ホスピタリティ溢れ、信頼できる病院を目指したいと思います✨

しつけセミナー

2025年03月07日

こんにちは。看護師の難波です。

 

先日、院内で月に1回開催していただいているしつけセミナーを受講しました。

 

今回はパピークラスで実施しいてる「色々な人に慣れよう」を考えようというテーマで学びました。

 

色々な人に慣れようとは、柔軟に物事を受け入れやすい時期であるパピーのうちにご家族以外の人にも慣れるという練習です。実際に参加していただいている他の飼い主さんからおやつをあげてもらうというのを行っています。

 

食べれない子は緊張・恐怖、興奮、食欲がないということが考えられます。

食欲がないのであれば朝ごはんを少なめ、または抜いてきてもらうのも1つです。

また恐怖を感じている子にはまずはハードルを下げて飼い主さんからもらうから始めます。

またなるべく目を合わせないようにしたり、飼い主さんが一度手で握って匂いがついたものを挙げてもらうなど色々な工夫があることを学びました。

 

逆に元気な子はおやつではなく、おもちゃで他の飼い主さんと遊んでもらうのも効果的です。

 

 

実際に模擬パピークラスを行い、アドバイスをいただけるのはとても勉強になりました。

ケースバイケースで正解があるわけではないので、今回学んだことを活かしその子に合った対応ができるように頑張っていきます。

 

 

救急セミナー 報告 2/17

2025年03月04日

救急セミナー

こんにちは!看護師岩國です。

先日開催された救急セミナーについて報告します。

今回も横浜動物救急診療センター、杉浦先生をお招きし、お話を伺いました!

今回のテーマは輸血。

人に通じるところも多い獣医療ではありますが、動物の輸血と言うとあまり印象が無いところ。

輸血に大切な血液型ですが、そもそも犬猫の血液型って何型があるのでしょうか?

犬には主にDEAと呼ばれる血液型で1.1型、1.2型と人のようなA型B型ではなく、数番で存在します。また、その数に+-が設定されています。猫に関してはA型B型とAB型の3種となっています。

当院では動物の血液型を知るために採血を行い、専用の測定キットを用いて判断しています。

そうして血液型の判定を行った後、クロスマッチ試験と呼ばれる血液の凝集反応を見る作業を行います。この試験は血液に含まれる血球成分と液体成分を分離し、それぞれを混ぜ合わせて反応を見るというものです。この作業において、血球成分が凝集するかどうかで輸血可能かどうかの判断材料としています。

先生いわく、輸血に関して最もハードルが高いのがドナーを見つけることだそう。一瞬の採血でさえ難しいわんちゃん猫ちゃん、加えて1頭から手に入る血液量、それらの希少性を加味するとドナーになれる子がいかに少ないかお分かりいただけるかと思います。

当院でもドナーとなってくださる動物たち、オーナー様の協力のおかげで効果的な治療を行っていますが、まだまだ需要が上回る状況は続きそうです。

最後に、個人的に気になった内容を紹介します。1つは自己血輸血。簡単に説明すると、自分の血を薄めたり、保管したりして利用する方法です。輸血の最大のリスクである免疫反応を限りなく抑えられる他、ドナーの確保を必要としない面でとても優秀な方法に感じました。

もう1つが異種間輸血。犬から猫への輸血での論文を元にお話がありました。

どちらも量や質、保管など、リスクや設備に難がありそうであれど方法としてはとても興味深く感じました。一方、従来通りの輸血への信頼もますように思います。

私はこの講義を通して、血液の貴重性を感じ、近いうちに自身も献血行こうと思いました。

人並みに痛いのは避けたいところですが、献血に来てくれる我慢強いわんちゃん猫ちゃんに負けないよう頑張ります💪

杉浦先生、講義ありがとうございました!

画像診断セミナー

2025年03月02日

こんにちは獣医師の森本です!

先日、院内で画像診断のセミナーと実習が行われました✏️

今回は「肝臓と脾臓のスクリーニング」について勉強しました。

最初に肝臓と脾臓の身体の中での位置や見るために必要なランドマークなどを講義で教えていただき、その後、講師の先生にデモを行なってもらい自分たちが実習するといった流れでした。

講師の先生の前で実際に検査を行うのはとても緊張しましたが、正しいやり方へ直ぐに修正していただけるため、とてもためになりました✨

また、各臓器の解剖学的な位置を理解して身体の中を3Dでイメージしながらエコー検査をすることがエコー検査の上達に繋がるのだと改めて思いました。

今回、学んだことが他の検査にもいかせるように色々と考えて検査したいと思います❗️

第1回 CTセミナー

2025年02月28日

こんにちは、獣医師のさくまです!

 

先日CTセミナーを受講させていただきました。

今回の内容は前半にCTの歴史・基礎を学び、後半は実際の画像を見ながら実習という形で異常所見を探す練習をしました。

 

CTは、Computed Tomography(コンピューター断層撮影装置)の略でありレントゲン検査とは違い断層像として見えます。CT撮影は様々な種類があり、スライス・回転などによって変わります。

撮影方法はダイナミックCTという方法で行っており、造影剤を入れて20秒後(動脈相)、60秒後(動静脈相)、180秒後(平衡相)に撮影し血行動態を観察します。造影増強の強さで鑑別できる可能性があります。

 

CTに関してまだまだわからないことばかりですが、1年を通してレベルアップできるように精進していきたいと思います!

院内歯科セミナー

2025年02月27日

こんにちは、獣医師のあさぬまです。

だんだん春の陽気になってきましたね🌸

まだまだ朝晩は寒いので、寒暖差に気を付けたいですね!

 

先日、院内でおこなわれた歯科セミナーに参加しました。

歯科セミナーは去年から行われているものですが、動物の歯科分野はまだまだ未発達な部分も多く、

病院によってやり方や考え方が異なる分野です。しかし、それは標準的な方法が「ない」のではなく、「浸透していない」だけで、

昨年から歯科の専門医の先生に教わることで、院内でもメキメキ歯科治療や歯科疾患に対する考え方が向上しています✨

歯のトラブルに悩む犬や猫は非常に多いので、どんどん還元できるように頑張りたいと思います!

 

今回のテーマは「抜歯の適応」でした。

前回のテーマの続きでしたが、抜かなければいけない歯、抜かなくてもいい歯の違いについて学びました。

多くのことを学びましたが、普段目にすることが多いトラブルのみ紹介します。

〇 乳歯

乳歯は「抜かなければならない歯」です。

そのうち抜けるから…と思われる方も多いかもしれませんが、近年では短頭種や小型犬の飼育頭数が増加し、

昔に比べ顎が小さい犬が増えています。

本来、乳歯は永久歯に生え変わるタイミングで抜けてしまうので、乳歯と永久歯が同時に生えることはありません。

しかし、同時に生えてしまうと、本来の位置に永久歯が生えられないので、歯並びが悪くなってしまいます。

結果、将来的な歯周病や、怪我の原因になります。

また、乳歯はなるべく若いうちに抜く必要があります。歯の種類にもよりますが、生後4~6か月で抜く必要があるので、

もし、不妊(避妊、去勢)手術を検討していない場合や、生後1歳程度で手術を考えている場合は、

乳歯のみ抜く手術を実施することをお勧めします。

ここまではシンプルなのですが、実は乳歯は生えていない部分にも注意が必要です。

埋没歯といって、見た目上歯が存在しなくても、歯茎の下に歯があると、加齢とともに、顎の骨が溶けてしまうことがあります。

永久歯が生えていれば問題ないですが、乳歯も永久歯も生えていない部分に関しては、レントゲン検査で、歯の有無を確認し、

埋没歯であれば抜く必要があります。

このように見た目でわからないこともあるので、生後4-5か月で必ず、病院を受診してください✨

ちなみに猫では乳歯のトラブルはかなり少ないです。

 

〇 歯周病

歯周病で歯を抜かないといけないといわれた。

という経験は犬の飼い主様であれば一度はあるのではないでしょうか?

確かに進行してしまった歯周病は残すことが非常に難しいので、抜歯の対象です。

しかし、軽度の状態であれば丁寧なクリーニングで残すことが可能かもしれません。

歯と歯茎の間には歯周ポケットがあります。その部分が深くなると歯周病が悪化しやすくなります。

麻酔下でのクリーニングでその部分の歯石を除去し、古く悪くなった歯茎の組織を一部除去することで、歯とその周囲の歯茎を健康な状態に戻します。

そのうえで、しっかりと自宅での「歯磨き」を行ってもらいます。

半年程度で歯磨きの効果の確認と、歯周病の進行具合のチェックを目的に再度麻酔下で歯科処置を実施します。

自宅での歯磨き&定期チェックのための麻酔下クリーニング

この二つが徹底できてこそ、歯周病の歯を残すことが可能になります。

頻繁な麻酔を不安に感じる方もいると思います。

もちろん、全身麻酔にリスクがないわけではありません。しかし、定期的なクリーニングであれば歯はきれいに保てていることが多いので、

麻酔時間は少なくて済みます。また、毎年歯科クリーニングを行う子の方が、行わない子に比べ、18%長生きだったというデータもあり、

必ずしも頻繁な麻酔が悪いとは限りません。

ただ、高齢で何度も麻酔をかけられない子や、自宅での歯磨きが困難な子では、歯を残すことで、

他の歯を悪くしてしまう可能性も否めないので、あえて抜歯を選択し、一回の治療で終了させてあげることもあります。

いずれにしても、飼い主様の希望に照らし合わせ決めていく必要があります。

 

今回は犬がメインのテーマでしたが、猫では歯磨きを嫌う子が多いということ、口内炎になりやすいということから、

特に高齢になると歯のトラブルが急激に増加します。

基本的な考えは犬と同じで、定期的なチェックとクリーニングが必要です。

悩んだらまずご相談ください!

しつけセミナー

2025年02月27日

こんにちは看護スタッフの菅野です。

岡田先生のしつけセミナーを受講しました。

今回のテーマは「パピークラス」でした。

当院で行われているパピークラスについて、構成や動画を先生に見ていただきアドバイスをいただきました。

パピークラス担当以外のスタッフはクラスを見たことがなかったのでパピークラス担当にセミナーを実演してもらい体験させてもらいました。アドバイスでは説明中のパピーの子の安全や資料を使って説明するタイミングなど大切なアドバイスをいただきました。今後より良いパピークラスになると思いますし、診察や他の飼い主様セミナーでも活かしていこうと思います。

整形外科実習inタイ

2025年02月26日

こんばんは、Dr.スゴウです。

昨日までタイで行われた整形外科実習に参加してきました。

今回は2日間で関節に対して行う超音波検査、膝蓋骨内包脱臼についてのセミナーでした。

 

関節に行う超音波検査は膝、足根(踵)、肩の関節に対してどのように行えは綺麗な画像が出せるかについて実習し、関節内の構造物がどう見えるかを学びました。

一般的に関節内の異常の検出には関節鏡検査が最も有用ですが、全身麻酔が必要な検査なため動物の負担が少ながらず大きい検査といえます。

超音波検査であれば全身麻酔は必要なく、痛みも伴わないので動物の負担は最小限で検査を進めることができます。

特に膝の疾患は多いので膝の超音波検査を積極的に活用し、診断の精度を高めていきたいと思います。

膝蓋骨内包脱臼についてはこの病気の発生する原因について学び、どう手術すれば再発を少なくできるか、術後の合併症の発生を減らすには何を気をつけるべきか学びました。

手術に関しては、膝のお皿が外れたとしても症状のない子(足をあげたり、痛がったりがない)は基本的には手術を積極的に行うべきではないというのが大前提としてあり、症状があり、ワンちゃんの生活の質が落ちる場合に手術が適応になります。

ただ、症状のある子をそのままにしていると症状が悪化し、歩けなくなることもある病気なので外科手術を行うタイミングの見極めが大切であると感じました。

学んだ技術を今後の診療に活かし、動物と皆さんの笑顔のために頑張りたいと思います。

エキゾチックアニマルセミナー

2025年02月26日

こんにちは。獣医師の山﨑です。

 

今回は鳥類の解剖学、特に呼吸器について学びました。まず前提としてワンちゃんや猫ちゃんが哺乳類の中の種の違いだとすると、鳥類の中でもセキセイインコと文鳥は全くの別の種であり、体の構造や生態が違うということです。そのためセキセイインコ、文鳥の正しい解剖学を学ぶことが大切です。

 

よく見られる病気として副鼻腔炎がありますが、オウム目とのインコとスズメ目の文鳥で副鼻腔の構造が異なり、前者は左右が繋がっているのに対して後者は独立しています。副鼻腔炎の多岐に渡る症状(くしゃみ、鼻汁、外鼻孔腫脹、眼周囲腫脹、耳漏)にも違いがでてくるので注意が必要です。

 

内科学アカデミー(JCVIM)

2025年02月21日

こんにちは、獣医師のサクマです!

 

先日、日本獣医内科学アカデミー(JCVIM)に参加してきました。3日間行われたこの大会は様々なセミナーが行われ、自分の好きな分野を聞くことができるものでした。今回は消化器、病理、神経、皮膚、画像診断のセッションを聞きました。

その中で、神経のセッションを紹介したいと思います。

 

今回のテーマは抗てんかん薬の使い分けでした。

今回のセッションで紹介されていた抗てんかん薬の第一選択は以下の4つです。

・ゾニサミド(ZNS)

・フェノバルビタール(PB)

・レベチラセタム(LEV)

・臭化カリウム(KBr)

 

大脳皮質の過興奮を抑える機構は様々ですが日本で多く使われているのはZNS、海外ではPBがよく使われています。効果と副作用の強さは以下のように紹介されていました。

有効性;PB>KBr>ZNS=LEV

副作用;LEV>ZNS>PB=KBr

 

PBやZNSは肝臓に障害を引き起こすことがあり、PBは骨髄抑制や甲状腺機能の低下もあります。KBrは腎機能の低下や猫の喘息・肺炎、ZNSは消化器症状が起きる可能性があります。LEVはかなり副作用が少なく、20倍量まで安全性があると言われています。

 

単剤でコントロールできない場合は以下の併用の方法も紹介されていました。

・PB+ ZNS

・PB/ZNS+ KBr

・PB/ZNS+ LEV

 

いずれの抗てんかん薬も個犬・猫差があったり、副作用があったりと定期的なモニタリングが大事であること、エビデンス・有効性・費用・安全性を考慮し選択していくことが大事であると感じました。