ctセミナー
2022年01月28日
こんにちは!獣医師の市川です。
今月もctセミナーを受講しました。
今回のテーマは「生殖器および門脈シャント」でした。
生殖器に関しては若齢の子で認められる潜在精巣や腹腔内の卵巣の捜索、および中高齢の子で認められる精巣や卵巣の腫瘍化に対してのアプローチを学びました。
精巣や卵巣は左右一対で存在するため、今見つけているものが右側なのか左側なのかを調べるためにも血管の走行を解剖学的に理解しておくことが大切になります。
門脈シャントに関しては血管異常の疾患で、通常だと腸を含めた各臓器からの血液は門脈という血管に集まって肝臓を経由し、後大静脈という太い血管に流れていきますが、生まれつきの血管奇形や後天性の原因によって肝臓を通らない迂回ルートの血管ができてしまうものです。(門脈から直接後大静脈に血液が流れ込んでしまいます🩸)
これにより肝臓に行く血液量が少なくなるので肝臓自体が小さくなる小肝症や、肝臓での解毒がされないためアンモニア血症といった様々な症状が出てくる可能性があります。
ctでは造影剤を使うことで血管の走行を確認することができるため、血管異常の検査に非常に有効とされています。
今回はその技術や基礎知識をご指導いただきましたが、実際にやってみるとかなり大変で肩凝りが一瞬で酷くなりました 笑
細かい血管を一つ一つ丁寧に追う必要があるので、しっかりと診断ができるように精進したいと思います。
